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2014年3月23日日曜日

強皮症と腸管気腫症

強皮症と腸管気腫症
(J Clin Rheumatol 2010;16: 379-381)
SScによる腸管障害では蠕動運動の低下, 吸収障害, Bacterial overgrowth, 十二指腸, 結腸憩室, 局所的な拡張, Pseudo-obstructionなどがある.

稀ながら腸管気腫症を来す例も報告されている.
 腹膜炎を発症せず, 数年間特発性の腸管気腫を呈する例もある.
 SSc/DMのoverlap syndromeからの発症例, SLEでの発症例の報告も.
(Am College of Surgens 2007;205:181-182)

 腸管気腫が高度となると腹膜気腫, Free Airを呈することもある.

腸管気腫症を呈する疾患
(Seminars in Arthritis and Rheumatism 1990;19:269-77)

膠原病
13
血液腫瘍
10
薬剤
33
SSc
11
ALL
6
ステロイド
19
血管炎
1
Chronic granulocytic leukemia
1
化学療法
13
DM
1
Aplastic anemia
2
その他
1
肺疾患
6
Lymphoma
1
その他

COPD,喘息
5
その他の悪性腫瘍
3
腸管のバイパス術
5
Cystic fibrosis
1
肺癌
1
その他
3
消化管疾患
8
胃癌
1
不明
3
クローン病
2
大腸癌
1


消化管潰瘍
4
移植後
6


胆石症
1
骨移植後
3


憩室
1
腎移植
3




消化器疾患で腸管気腫症が生じるのは想像に難くない.
膠原病の中では強皮症が最も多い原因.
他には血液腫瘍によるもの, 薬剤性が挙げられる.

国内の剖検例の報告(SSc+DMのoverlap)では,
 粘膜下層の結合織硬化, 固有筋層では膠原線維の増生と筋線維の断裂所見が, 外輪筋よりも内輪筋に有意に認められた.
 内輪筋のほうが有意に障害されるのは過去の報告でも同様の所見.
(日消誌 2000;97:1031-37)

腸管気腫症を来す自己免疫疾患は, SLE, SSc(±DM), アミロイドーシス(炎症性疾患に続発)での報告例がある.
(Southern Medical Journal 1976;69:1536-39)

強皮症による腸管気腫症と強皮症以外による気腫症の比較
(Seminars in Arthritis and Rheumatism 1990;19:269-77)

症状
SSc(11)
SSc(48)
P
体重減少
55%
13%
0.007
発熱
0%
15%
0.33
悪心
55%
17%
0.02
嘔吐
55%
24%
0.07
下痢
73%
52%
0.5
粘液
55%
28%
0.2
放屁
9%
21%
0.7
腹痛
91%
52%
0.04
腹部膨隆
91%
46%
0.02
圧痛
45%
11%
0.02
反跳痛
0%
24%
1.00
腫瘤
0%
17%
0.33
体重減少, 腹痛, 腹部膨隆が強皮症による腸管気腫症で有意に多い所見と言える.

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