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2014年11月10日月曜日

心房細動 総論: リスク因子

心房細動 総論: リスク因子
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心房細動と脳梗塞リスクについてはこちらを参照
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Af発症のリスクスコア
Framingham Heart Studyより発症RiskをScore化 Lancet 2009;373:739-45
 4764名を10年間フォロー. 10%にAf発症(+)
 スコア計算と10年以内のAf発症率

AF risk score: 年齢, CAD, DM, 性別, HF, HT, 弁膜症よりスコアを作成
Mayo Clin Proc. 2014;89(11):1498-1505 
 このスコアをIntermountain Healthcare outpatient databaseにて100000例で評価し, 平均3106±819日フォローし, AFの発症リスクを評価

上記外のリスク因子
飲酒もリスクとなる Journal of Cardiovascular Medicine 2010;11:221-8
Idiopathic Afの15-30%にアルコール摂取が関与している
 新規発症のAfの5-10%にアルコール摂取が関与している.
Framingham study 10333名の解析では,
 アルコール摂取量 >36g/dはAfのRiskを34%上昇させる.
 男性の方が有意にアルコールによるAf発症Riskが高く,アルコール>20g/dの摂取量では, 男性のみRiskが上昇(25-46%).

≥55y, DM, 心血管リスク(+)群30433名のCohort. CMAJ 2012. DOI:10.1503 /cmaj.120412

 中等度〜大量の飲酒者はAf発症リスクとなる.

女性の飲酒と心房細動発症リスク (JAMA 2008;300:2489-96)
 >45yrの女性34715名を12.4年間評価
 アルコール摂取量はSelf-questionnaireで評価
Af Risk
飲酒(-)
<1 Drink/d
1-2 D/d
>=2 D/d
年齢調節 発症 (/1000pt-yr)
1.59
1.55
1.27
2.25
年齢調節 HR
1[Reference]
1.01[0.86-1.19]
0.79[0.55-1.12]
1.48[1.06-2.06]
初発の心血管イベント
飲酒(-)
<1 Drink/d
1-2 D/d
>=2 D/d
年齢調節 発症(/1000pt-yr)
1.48
1.48
1.30
2.18
年齢調節 HR
1[Reference]
1.03[0.87-1.22]
0.86[0.60-1.22]
1.53[1.09-2.15]
 微々たる有意差であり, Sub-analysisでは他のRiskがあると, 有意差を認めないことも多い. 女性の飲酒に関しては極軽度のRisk上昇と認識せよ

アルコールはWide QRS Tachyの頻度も上昇させる.
 アルコールによりQT延長を来すことが分かっており, アルコール性肝硬変患者におけるQT延長は突然死のRIsk

家族歴もAfのリスク JAMA. 2010;304(20):(doi:10.1001/jama.2010.1690)
第1親等にAf患者が居る場合, Afのriskとなる.
 特に若年発症(<65yr)は遺伝的要素が関与している可能性が高い
Model HR
1親等にAf(+) 1.40[1.13-1.74]
1親等に若年性Af 2.01[1.49-2.71]
1親等以外にAf 1.24[1.05-1.46]
 家族内のAf患者においても, 若年発症者が居る場合は, Af riskはさらに高値となる.

1度AVブロックもAfのリスク JAMA 2009;301:2571-7
Framingham Heart Study(7575名のCohort)より1度AV-block(PR>200msec)の長期的(12yr)なAf risk, PM導入Riskを評価
 7575名中124名が1度AVB(+) (1.64%)
 Outcome; Incidence Rate /10000pt-yr
End point
AVB(+)
PR正常
HR
(Multivariable)
Atrial fibrillation
140[95-208]
36[32-39]
2.06[1.36-3.12]
PM留置
59[40-87]
6[5-7]
2.89[1.83-4.57]
全死亡
334[260-428]
129[123-135]
1.44[1.09-1.91]
 AVB群はBaselineで平均年齢が高く, 心疾患既往, DM既往が多い傾向にある 
 ⇒ AVBの存在は心筋障害の存在を示唆しており, そのような場合はAf, PM, 死亡Riskが上昇すると考えられる

ステロイド内服はAfのリスク Arch Intern Med 2009;169:1677-83
デンマークのPopulation-based case control study
 20221名の新規Af, AF発症患者と, 10 population control(202130名)でステロイド内服状態を比較
 Af発症群では6.4%が60日以内にステロイド内服(Current), 11.7%が過去にステロイド内服歴あり(Former), Control群ではCurrent userは2.6%, Former userは9.9%
 ステロイドのCurrent userはAf, AF発症OR 1.92[1.79-2.06]
 又, 新規開始した患者群ではOR 3.62[3.11-4.22], 長期内服群ではOR 1.66[1.53-1.80]と, 新規開始群でよりHigh Riskとなる.
 Former useはriskとはならない(OR 1.00[0.96-1.06])
 ステロイド使用の基礎疾患としては, COPD, 喘息, 膠原病, RAなど. 全群において有意差(+)

NSAIDもAfのリスクかもしれない Arch Intern Med 2010;170:1450-5
1035名の慢性Af, 525名のPaf患者のCase-control study
 NSAIDの使用, ステロイドの使用を比較.
 左2つは慢性AfのRR, 右1つはPafのRR
Exposure

ステロイド RR NSAID RR NSAID RR
Timing 未使用 1 1 1

Current use 2.49[1.56-3.97] 1.44[1.08-1.91] 1.18[0.85-1.66]

Recent use 1.51[0.89-2.57] 1.24[0.89-1.47] 0.99[0.67-1.45]

Past use 0.84[0.60-1.18] 1.11[0.92-1.33] 0.94[0.76-1.18]
Timing(d) ≤30d 4.73[2.01-11.16] 1.04[0.59-1.83] 0.85[0.43-1.68]

>30 1.90[1.09-3.31] 1.57[1.15-2.15] 1.30[0.90-1.88]

31-365 1.58[0.76-3.25] 1.35[0.88-2.09] 0.85[0.48-1.51]

>365 2.46[1.06-5.69] 1.80[1.20-2.72] 1.74[1.11-2.71]
Daily dose Low 1.95[0.95-4.02] 1.45[1.03-2.05] 1.39[0.93-2.06]

Medium 1.93[0.61-6.10] 1.45[1.03-2.05] 1.39[0.93-2.06]

High 3.41[1.68-6.90] 1.41[0.92-2.15] 0.90[0.53-1.54]
 薬剤が原因なのか, その基礎疾患が原因か. 両方あり得る.

32602名の新規発症のAf患者と325918名のControlを比較 BMJ 2011;343:d3450
 NSAID, COX-2阻害薬はAf発症のリスクとなり得る.
 薬剤間で有意差無し.

関節リウマチとAf BMJ 2012;344:e1257
デンマークのpopulation cohort
 4182335名のフォロー.
 その内RAを発症したのは18247名. 新規RA, Af, Stroke発症の関連を評価.
 新規Af発症率は, RA患者群では8.2/1000pt-yr,
  一般人口群では 6.0/1000pt-yr, IRR 1.41[1.31-1.51]
 新規Stroke発症率は, RA患者群では7.6/1000pt-yr,
  一般人口群では 5.7/1000pt-yr, IRR 1.32[1.22-1.42]
RAはAf, Strokeのリスクとなる.
 慢性炎症がリスクとなるのか, ステロイドがリスクとなるのか?

また当然甲状腺機能亢進症はAfの直接的な原因となります
この場合リスクよりは原因なので省きます。

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