スタチン療法の適応; N Engl J Med 2014;370:275-278
LDLコレステロールの値によらず, 動脈硬化性の心血管イベントがあれば全例で適応となる.
また, DMの有無, LDL値, 10年CVDリスクでスタチンの強度が決まる
また, DMの有無, LDL値, 10年CVDリスクでスタチンの強度が決まる
スタチンで副作用が出やすい場合は, Moderate-intensityが推奨
腎不全, 肝不全患者や, 重大な基礎疾患あり, スタチンで副作用(+), スタチン代謝に影響を及ぼす薬剤を併用している場合, 75歳以上の高齢者, ALT >3ULNで原因不明の場合等.
スタチン強度について
ASCVD 10y risk計算
性別, sBP, 年齢, 人種(黒人 or NOT), T-chol, HDL, DM, 喫煙, 高血圧治療の有無から計算.
計算はインターネットやエクセルファイル, Iphoneアプリがある.
例えばこちらからもDL可能
http://www.cardiosource.org/science-and-quality/practice-guidelines-and-quality-standards/2013-prevention-guideline-tools.aspx
CKD患者における高脂血症治療 KDIGO guideline 2013
Ann Intern Med. 2014;160:182-189.
スタチン療法の適応例は10年心血管系イベントリスク>10%
≥50yでCKD(+)では全例適応(1A,1B).
<50yでは血管障害, DM, 10年心血管系イベントリスク>10%で適応(2A).
HD, PD症例では非適応(2B) (HD, PD患者へのスタチンのStudyでは有用性は認められなかった)
ただし, スタチン使用中の患者がHD, PD導入となった場合は継続が推奨される(2C).
成人で腎移植患者では全例でスタチンが推奨(2B)
年齢とCKDの程度からの10年心血管イベントリスク
CKD患者でのスタチン投与量の推奨
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心血管イベント既往, LDL-Chol ≥190mg/dL,
CKDがある50歳以上, 腎移植後はそれだけでスタチン療法の適応.
それ以外ではDMや年齢, LDL-Chol値, HT, 喫煙等の因子で10年リスクを計算し, 10年心血管イベントリスク ≥7.5-10%ならばスタチンを導入することになる.
スタチンの投与量はリスクで決まるが, CKDの場合は調節が必要そう.
イベントリスクの計算(ASCVD)は常にスマートフォンやIphoneで出来る様にしておいた方が良いでしょうね。