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2012年5月1日火曜日

COPDとβ阻害薬


誰もが一度は疑問に思う、COPD患者へのβブロッカーはいいの?また、心疾患患者でβ吸入はいいの?という疑問先ずβ吸入が心血管系に及ぼす影響についてのmeta (Chest 2004;125:2309-21)
特に吸入によって心血管系イベントを増加させることは無いとの結論 RR 1.61[0.76-3.42]β吸入により、投与後のHRは約9bpm上昇する(+9.12[5.32-12.92])また投与後の血清K低下は0.36mEq/L[0.18-0.54]投与後はAfやPSVTのリスクとならないが, Sinus Tachyのみリスク上昇 RR 3.06[1.7-5.5]

ではβ阻害薬がCOPDや喘息に与える影響はどうか?
Cochraneのまとめによると, 心臓選択性β1-blockerならばCOPDや喘息に影響しないとの結論. FEV1の変化や自覚症状、β吸入への反応性は有意差無し.

非選択制β阻害薬の使用では(chest 2005;127:818-824)Propranool(インデラル) → FEV1, PC20の低下、気管過敏性UP、β吸入への反応性の低下あり
Metoprolol(ロプレソール) → 気管過敏性UP
Celiprolol(セレクトール) → Placeboと同等 (呼吸器系への影響なし)
とCOPDや喘息に影響する可能性がある薬剤がある.

なので、まぁ、必要ならばCOPDだろうが喘息だろうが、βは使用していいけど、できれば心臓選択性にしてね、という結論.

現にβ阻害薬はCOPDの予後を改善させる可能性があるというStudyもある(Arch Intern Med 2010;170:880-7)平均年齢64.8歳のCOPD患者2230名のCohort study
7.2年間のフォローにて、30.8%が死亡. また47.3%が1回以上の急性増悪あり.
β阻害薬使用していたのは29.8%.

β阻害薬使用は死亡HR 0.64[0.52-0.77], 急性増悪 HR 0.64[0.55-0.75]と予後を改善させる.死亡リスク低下は心臓選択性β阻害薬で有意にリスク低下を認めるが,非選択制では有意差無し.

急性増悪に関しては選択性、非選択性双方有意差あり.

また、Subgroup解析では心疾患の既往がない場合は特にリスク軽減作用は無し.

従って、心疾患があれば積極的に使用すべきと言える.心疾患が無い場合は特に無理に使用する必要性は乏しい。 

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