このうちTTPはADAMTS13活性の低下が認められ, 治療には血漿交換が重要.
血漿交換により予後が格段に改善するため, 疑いの時点で踏み切るべきとされる.
ADAMTS13活性は検査で評価できるものの, 時間がかかるため, この活性低下をどう予測するかが重要.
ADAMTS13活性と腎障害の程度を色々な報告で調査
(Blood. 2014;123(16):2478-2484)
・ADAMTS13活性が低下している患者群(TTP)の方が血小板が低値で腎障害は軽度.
・低下していない例(aHUS)では血小板は若干高く, 腎障害は高度
TMAにおいて活性低下群160例と正常群54を比較し, 有意差を認める項目を検出
項目 |
OR |
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感度 |
特異度 |
Cr ≤2.26mg/dL |
23.4[8.8-62.5] |
1項目以上 |
98.8%[96.9-100] |
48.1%[38.9-59.3] |
PLT ≤3万/µL |
9.1[3.4-24.2] |
3項目満たす |
46.9%[41.3-53.1] |
98.1%[94.4-100] |
ANA陽性 |
2.8[1.0-8.0] |
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PLASMICスコア
(Lancet Haematol 2017; 4: e157–64 )
Thrombotic microangiopathyでTTPが疑われる患者を登録, フォローしたregistry(Harvard TMA Research Collaborative)において, ADAMTS13活性低下(≤10%)と関連性のある項目を抽出. スコアを作成し, External Validationを施行.
・Registryはボストンにおける3病院(Beth Israel Deaconess Medical Center, Brigham and Women’s Hospital, Massachusetts General Hospital)で行われている.
・患者は18歳以上で, PLT<15万/µLで破砕赤血球を認める溶血性貧血(+)
・External ValidationはAlabama大学病院を受診し, ADAMTS13活性を評価された患者群で施行.
母集団
DerivationにおけるADAMTS13活性低下と関連する因子
PLASMICスコア:
・血小板 <3万/µL
・溶血所見(網赤血球>2.5% or ハプトグロビン検出濃度以下 or 間接ビリルビン>2.0mg/dL)
・活動性悪性腫瘍無し
・臓器移植, 幹細胞移植歴なし
・MCV<90fl
・INR<1.5
・Cr<2.0mg/dL をそれぞれ1pt
スコアとADAMTS13活性低下の可能性.
0-4はLow risk 0-4%
5はIntermediate 5-24%
6-7はHigh risk群 62-82%でADAMTS13活性の低下の可能性あり