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2017年1月27日金曜日

Clostridium difficile感染症に対するトキシンA, B モノクローナル抗体

Clostridium difficile感染症は近年増加傾向で, 市中感染症も増えてきている.
抗生剤投与でリスク上昇することは有名.

再発率も高く, 難治性の場合, 再発を繰り返す場合の対応が難しい.

トキシンA, Bに対するモノクローナル抗体治療が最近まで治験でも行われており,
この度MODIFY 1,2 trialが発表されたのでまとめます.

最初は2010年のNEJMでその存在を知りました.

C difficile toxin A, Bに対するHuman monoclonal抗体治療の84日間の再発率を評価したDouble blind RCT.
(NEJM 2010;362:197-205)
#CDI患者で経口抗生剤治療を行われた200例を2群に割り付け,
 CDA1, B1 antibodies 10mg/kg 1回投与 vs Placeboで比較

Outcome; CDADの再発は32名: 7% vs 25% (p<0.001)
下痢自体の再発率は28% vs 50%(P=0.002)
 下痢の重症度, 他の症状, 改善までの期間は有意差無し.
・副作用はPlaceboよりも少なく, 目立ったものは無し.

CDB1抗体がBezlotoxumab
CDA1抗体がActoxumab

今回大規模のphase III trialであるMODIFY 1,2が発表された
MODIFY 1,2 trial: 初回, 再発性CDIにおいて経口抗生剤治療を行った患者群を対象としたDB-RCT.
(N Engl J Med 2017;376:305-17.)
・上記患者群を以下の4郡に割り付け, 再発率を比較
 Bezlotoxumab 10mg/kg IV群
 Bezlotoxumab + Actoxumab群
 Actoxumab 10mg/kg IV群
 Placebo群.
・MODIFY 1では上記4群で評価されたが, Actoxumab単独の効果が認められず, MODIFY 2ではActoxumab単独投与群には割り付けされていない.

母集団データ
・再発患者は25-30%程度.
・65歳以上の高齢者は5-6割程度をしめる
・重症例は2割弱

アウトカム:12wkにおけるCDI再発リスク

・Bezlotoxumab投与群では有意な再発リスク低下効果が認められる
・Actoxumab単独使用, 追加使用の意義はない

サブ解析: どの患者群でも再発予防効果は期待できそう

副作用頻度
・特に有意な副作用増加はない.

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・治療後に1回投与でおよそ10%程度の再発リスク低下効果が期待できる. NNTは10前後.
・全例で使用する必要はなさそうですが, 再発性の患者, 再発リスクが高い症例, 長期間の抗生剤投与が必要な症例などではよいかもしれない.
 トキシンAに対する抗体がダメで、Bに対する抗体が再発予防になるのは興味深いところ

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