VCM+PIPC/TAZの併用とAKIリスクを評価した14 observational studies(N=3549)のMeta-analysisでは,
・AKIリスクは有意に上昇する. OR 3.11[1.77-5.47]
成人症例ではOR 3.15[1.72-5.76]
小児症例ではOR 4.55[2.71-10.21]
Clin Infect Dis. 2016 Dec 10. pii: ciw811. [Epub ahead of print]
Systematic Review and Meta-Analysis of Acute Kidney Injury Associated with Concomitant Vancomycin and Piperacillin/tazobactam.
後ろ向きコホートにおいて, VCM+PIPC/TAZ併用患者とVCM+Cefepime併用患者を抽出し, 疾患の重症度, ICU管理内容, 抗生剤併用の期間, VCM投与量, 腎毒性を有する薬剤使用の背景を合わせて, 両群のAKI発症リスクを比較.
(Clinical Infectious Diseases® 2017;64(2):116–23 )
・抗生剤は48h以上継続している患者を抽出
・血清Cr >1.2mg/dLや透析患者は除外
・AKIはRIFLE, AKIN, VCM consensus guideline definitionの3 criteriaで定義
母集団の比較
・VCM+PIPC/TAZ併用群の方が膠原病, 高血圧が少なく, 皮膚軟部組織感染症の頻度が高い
また, Enterobacteriaceaeの頻度が少ない.
アウトカム: AKIの頻度
・AKIはVCM+PIPC/TAZ群で29%, VCM+Cefepime群で11%と有意にPIPC/TAZ併用群で多い結果.
・発症までの期間も3日 vs 5日とVCM+PIPC/TAZ群で早い
トラフ値別の評価
・VCM+PIPC/TAZではVCMのトラフ値に関わらず, AKIリスクが高い.
・VCM+Cefepimeではトラフ値に比例してAKIリスクが上昇する
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VCMとPIPC/TAZの併用ではVCMのトラフ値に関わらず, AKIリスクが上昇するというのは興味深い報告である.
注意すべきでしょう
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VCMとPIPC/TAZの併用ではVCMのトラフ値に関わらず, AKIリスクが上昇するというのは興味深い報告である.
注意すべきでしょう