PMR-like onsetの116名中, 19%がRA ACR criteriaを満たした.
最初にPMRと診断されても, 12moのFollowにて20%がRAと診断. (ACR criteriaにて診断)
最終的にPMRと診断された65名, RAと判明した19名を比較すると, 体重減少, 近位筋萎縮, 末梢の滑膜炎で有意差あり
症状
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PMR(65)
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RA(19)
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p値
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体重減少
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38.5%
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10.5%
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0.02
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近位筋委縮
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1.5%
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15.8%
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0.03
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末梢の滑膜炎
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26.2%
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78.9%
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0.0001
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RA陽性
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12.3%
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36.8%
|
0.03
|
発熱, 朝のこわ張り, 頭痛は有意差無し
LabではRFのみ有意差あるも, 臨床的に有用と言える感度、特異度ではない
(Ann Rheum Dis 2001;60:1021-4)
(Ann Rheum Dis 2001;60:1021-4)
両上肢の圧痛もSn 75% vs 13%(p<0.01) で有意差あり (Ann Rheum Dis 1991;50:619-22)
高齢発症のRA(EORA) 10例とPMR 27例でFDG−PET/CTを評価
EORAでは発症年齢 74.2±10.0歳, 男性例が 8/10
PMRは77.3±10.0歳, 男性例が 9/27
PMRは77.3±10.0歳, 男性例が 9/27
PET/CTの集積を比較:
坐骨結節, 棘突起の集積 → よりPMRで多い
環軸関節, 手首, 肘関節の集積 → EORAで多い
環軸関節, 手首, 肘関節の集積 → EORAで多い
集積パターンでは,
肩関節の周囲に線状, 円状に集積がある場合 → EORA
股関節の前方に集積がある場合 → PMRを示唆する
PET所見の感度、特異度 (EORAよりもPMRを示唆する所見)
所見
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感度
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特異度
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LR+
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LR-
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坐骨結節の集積
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96.3%
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40.0%
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1.61
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0.09
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棘突起の集積
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81.5%
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40.0%
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1.36
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0.46
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手首の集積がない
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59.3%
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100%
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∞
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0.41
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孤発性の腸恥包の集積
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59.3%
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90%
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5.93
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0.45
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肩関節の線状, 円状の集積がない
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70.4%
|
90%
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7.04
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0.33
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PMR 15例, EORA 7例においてPET-CTを施行した報告
(PLoS ONE 11(7): e0158509. )
PMRで有意に集積を認める9箇所:
・肩甲上腕関節周囲,
・恥骨筋付着部,
・大腿直筋付着部付近,
・股関節,
・大転子側面,
・坐骨結節,
・下位頚椎の棘突起,
・腰椎椎間関節,
・腰椎棘突起
上記を各1点としてスコアリングを作成すると,
・EORA群は0[0-4],
・PMR群は8[3-9].
・≥5点は感度86.7%, 特異度 86.7%でPMRを示唆する結果.
画像の例
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アクセスや費用の面でそう簡単にPET/CTは評価できないですけども、
このような集積の違いを知っていると身体所見、圧痛部位、分布での注目するポイントが明確となります。
このようなデータを把握しつつ、所見を取る、これが臨床のセンスを磨くコツと思っています。