悪性腫瘍の骨転移に対するZoledronic acidは疼痛の軽減効果, 高Ca血症治療効果, 骨病変進行予防効果が見込める
・通常月1回投与となる
乳癌, 前立腺癌, MMで骨病変を認める1822例を対象とし, Zoledronic acid 4wk毎投与 vs 12wk毎投与に割付け比較した非劣性 open-label RCT.
(JAMA. 2017;317(1):48-58. )
・患者は上記を満たす18歳以上の成人で, ECOG 0-2, eCCr ≥30mL/min, 補正Ca 8.0-11.6mg/dLを満たす群を対象
・脳転移や, Bisphosphonateの使用歴, Denosumab使用歴, 骨病変を目標としたRadiopharmaceuticalの使用歴は除外.
放射線治療は割付時に終了しており, 1つ以上の骨病変が未治療の状態ならば許可した
Zoledronic acidは4wk毎, 12wk毎に投与し, 2年間継続.
・Ca 500mg, Vit D 400-800IU/dは併用.
・2年以内の臨床的骨折, 脊髄圧迫, 骨病変への放射線療法, 外科処置, 薬剤による副作用を比較した
母集団
アウトカム
・骨関連イベント(SRE): 臨床的骨折, 脊髄圧迫, 骨病変への放射線療法, 外科処置で定義.
・4wk毎 vs 12wk毎でSREに有意差はなし.
・原発巣別の評価でも有意差はない.
・疼痛の変化も有意差なし.
・Cr値は4wk毎投与群の方が上昇する可能性がある.
(基礎Cr ≤1.4では0.5mg/dL以上の上昇, >1.4では1mg/dLの上昇で定義)
C-Telopeptideは4wk毎の方が低下する.
・骨代謝のマーカー.
低Ca血症は有意差なし
・4wk群では38% vs 12wk群では35%
・Ca<6mg/dLの重症例はそれぞれ0.9% vs 0.6%で有意差はない結果.
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乳癌や前立腺癌, 多発性骨髄腫における骨病変では, ゾメタは12wk毎でもよいかもしれない.