くわしくは ICUにおける抗生剤の持続静注 を参照
このRCTと同じグループで, さらに大規模なRCTを行い, その論文が発表された.
Am J Respir Crit Care Med Vol 192, Iss 11, pp 1298–1305, Dec 1, 2015
BLING II trial: Severe SepsisでICU管理となり, PIPC/TAZ, ticarcillin/clavulanate, meropenemを投与する予定の432例を対象としたDB-RCT
・抗生剤を持続投与する群 vs 間欠的に30分かけて投与する群に割り付け, 治療終了 or ICU退室まで継続
・生存率, 14日間の臨床的改善率を比較した.
・双方ともLoading doseは初回に投与.
・24時間以内にβラクタム系抗生剤投与されている患者,薬剤にアレルギーがある患者, <18歳, 妊婦は除外
母集団のデータ
APACHE IIは21程度と, 前回のRCTとほぼ変わらない重症度と言える.
感染源は,
肺炎が前回よりも多め(3-40% vs 54%),
腹腔内感染症も多い(16-19% vs 25%)
原発性血流感染症は少ない(18-19% vs 8%).
アウトカム
BLING IIでは, 持続投与群と間欠投与群で予後に有意差はない.
前回のRCTでは予後には有意差はないものの, 臨床的改善は持続投与群の方が良好であったが, BLING IIでは臨床的改善も両者で有意差は認めない.
何れにしても, 持続投与において, 予後を改善させる効果は認められない.