Semin Oncol 40:666-675, 2013
t-MDS/AMLは化学療法, 放射線療法後に生じる血液腫瘍(二次腫瘍).
HLやNHL, ALL, 肉腫, 卵巣癌, 精巣癌, 骨髄移植後で多い.
治療後20年以内に0.8-6.3%で認められる. 発症までの平均期間は3-5年. 10年以後は頻度は著明に低下.
自家HCT後では5年以内に1.1-24.3%の頻度. 発症までは12-24ヶ月以内.
HLやNHL, ALL, 肉腫, 卵巣癌, 精巣癌, 骨髄移植後で多い.
治療後20年以内に0.8-6.3%で認められる. 発症までの平均期間は3-5年. 10年以後は頻度は著明に低下.
自家HCT後では5年以内に1.1-24.3%の頻度. 発症までは12-24ヶ月以内.
HLの治療後のt-AML/MDS発症例の解析 (Blood. 2014;123(11):1658-1664)
11952例のHLを治療し, 72Mのフォローにてt-AML/MDSを発症したのは106例(0.9%)
発症までの期間は31M
11952例のHLを治療し, 72Mのフォローにてt-AML/MDSを発症したのは106例(0.9%)
発症までの期間は31M
最もリスクの高いレジメはBEACOPPescalatedで1.7%
BEACOPPescalated <4サイクルでは0.7%
No BEACOPPescalated では0.3%であった.
t-MDS/AMLのリスク因子は
Alkylating agent, Topoisomerase II inhibitors, 化学療法, 高齢者での治療, HCT施行, Total body radiationが挙げられる.
t-MDS/AMLには2タイプ.
Alkylating agent/radiation-related type: 原因薬剤後4-7年で生じる
2/3がMDS, 1/3がAML with myelodysplastic featuresを発症.
血球減少で発症し, 多系統の血球減少を認める.
遺伝子異常(-5/del(5q), -7/del(7q))を認めることが多い.
Topoisomerase II inhibitor-related type: 急性のAMLで発症し, myelodysplastic phaseを経てAMLとなる例は少ない.
AMLは単球系が有意. 治療後2-3年での発症が多い.
遺伝子異常は11q23, 21q22が多い.
Alkylating agent, Topoisomerase II inhibitors, 化学療法, 高齢者での治療, HCT施行, Total body radiationが挙げられる.
t-MDS/AMLには2タイプ.
Alkylating agent/radiation-related type: 原因薬剤後4-7年で生じる
2/3がMDS, 1/3がAML with myelodysplastic featuresを発症.
血球減少で発症し, 多系統の血球減少を認める.
遺伝子異常(-5/del(5q), -7/del(7q))を認めることが多い.
Topoisomerase II inhibitor-related type: 急性のAMLで発症し, myelodysplastic phaseを経てAMLとなる例は少ない.
AMLは単球系が有意. 治療後2-3年での発症が多い.
遺伝子異常は11q23, 21q22が多い.
(Curr Opin Hematol 2013, 20:137 – 143)
t-MDS/AMLの治療
通常のMDS, AMLに対する治療への反応性は悪い.
予後も不良であり, 平均生存期間は6ヶ月間.
Allopeneic HCTでは, Busulfan/Cyclophosphamideのconditioning regimenで5年 relapse free survival 43%, lowest non relapse mortality 28%となる.
遺伝子異常は予後推定に有用:
予後不良因子: Abnormal 7 or complex
予後良好因子: 5q-, 20q-, Y-, or 正常
中等度: 上記以外.
Allogeneic HCTを施行したt-AML 545例, t-MDS 323例 (Blood. 2010;115:1850-1857)
年齢中央値 40歳[4-72]
治療〜t-MDS/AML診断までは4年[<1-28]
原疾患は,
HL(23%), NHL(21%), 乳癌(16%), ALL(12%), CLL(1%),
形質細胞疾患(1%), 肉腫/Ewing(8%), Wilms腫瘍/neuroblastoma(1%)
精巣/卵巣/germ cell(6%), CNS(2%), 自己免疫(4%),
他の固形腫瘍(4%), 関節リウマチ(1%), その他(<1%)
治療由来死亡が41%にもなる. 生存率は1年で37%
t-MDS/AMLの治療
通常のMDS, AMLに対する治療への反応性は悪い.
予後も不良であり, 平均生存期間は6ヶ月間.
Allopeneic HCTでは, Busulfan/Cyclophosphamideのconditioning regimenで5年 relapse free survival 43%, lowest non relapse mortality 28%となる.
遺伝子異常は予後推定に有用:
予後不良因子: Abnormal 7 or complex
予後良好因子: 5q-, 20q-, Y-, or 正常
中等度: 上記以外.
Allogeneic HCTを施行したt-AML 545例, t-MDS 323例 (Blood. 2010;115:1850-1857)
年齢中央値 40歳[4-72]
治療〜t-MDS/AML診断までは4年[<1-28]
原疾患は,
HL(23%), NHL(21%), 乳癌(16%), ALL(12%), CLL(1%),
形質細胞疾患(1%), 肉腫/Ewing(8%), Wilms腫瘍/neuroblastoma(1%)
精巣/卵巣/germ cell(6%), CNS(2%), 自己免疫(4%),
他の固形腫瘍(4%), 関節リウマチ(1%), その他(<1%)
治療由来死亡が41%にもなる. 生存率は1年で37%
治療由来死亡のリスク因子
再発, 生存に寄与する因子
t-MDS/AMLでは通常のMDSの治療の効果は期待できず, 第一選択として幹細胞移植となる.
ただしそれも治療由来死亡リスクが高く, 全体的には予後不良な病態と言える.