自分で買いました。
ケースでわかる リウマチ・膠原病診療ハンドブック
萩野昇先生 編
リウマチ膠原病専門医、そしてTwitter専門医として非常に有名である帝京大学ちば総合医療センターの萩野先生が編集されたリウマチ膠原病ハンドブック.
「リウマチ・膠原病診療に携わるすべての内科医にオススメ! 」とありますが、これは事実です。ほんとにオススメです。
この本、まだザッととしか目を通せていません。これからさらに読み込みますが、その上で感じたことは、
・本の対象範囲が広い
・説明が冗長ではなく、ちょうど良い
・痒いところに手が届いている というところです。
本の対象範囲が広い
これは、本の構成が
①総論編: 診察、腱差、治療薬の使い方
②疾患編: 一般的な膠原病の概要
③ケース編: 診断や治療が困難なケースを基本に解説
という構成になっており、
例えばリウマチ膠原病をローテしている研修医はまず①を事前に読み込んでおく. そして対応した疾患を②で確認する. これだけでもかなりの知識の準備が整います.
ある程度経験を積んだ医師も、改めて①、②を読むことで新たな発見があるでしょう.
そして日常の外来・入院診療で必ず経験したことがあるであろう, よく困るケースが③で症例ベースで解説されています.
そこで、エキスパートがどのように対応しているか(どのように失敗したか)が分かり, とても勉強になります.
確かに煽り通り, 「全ての内科医」というのは納得できます.
説明が冗長ではなく, ちょうど良い
本自体は500pを超える大ボリュームの本ですが, 説明は結構あっさりです.
「あっさり」, というのは足りない, 簡単, という意味ではなく, 強調したいところ, 重要なところがしっかり強調されており, 大事なところがしっかり頭にのこるように記載されています.
これはダラダラと書いてしまいがちな自分からみて, うまくまとめているなぁと感じました.
これが、また研修医や初学者にとってもいいと思います.
なんで僕が研修医の時になかったんだろうか.
痒いところに手が届いている
これは上でも書きましたが, ③ケース編では、日常診療において, ガイドライン通りに行かない, 行きにくい症例が数多く紹介、解説されています.
ここはまだ読み込めてはいません。そして この部分こそ、自分にとっての一番のお宝なところと思います.
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リウマチ膠原病という分野は、いま治療の分野も、疾患の分類もすごく進歩している分野の1つです. 急速に変化しているからこそ、しっかりと勉強し、臨床につなげたいのですが, 残念ながらそこをしっかりと教育してくれる施設は限られます.
そのような施設や指導医に残念ながら巡り会えなかった人(これは機会も、地域性もあり、個人の原因とは思いません)は、自己で研鑽しながらやってゆくしかありません。
僕もそのような中の一人であると思っています。
こういった本で、その方法を強化したり、修正するのにこの本はとても有用と感じました。
まさに「リウマチ・膠原病診療に携わるすべての内科医にオススメ! 」します.