IgG4-RDとCastleman病では, 病態が類似していることがあり, さらに病理像でも双方の特徴を有する症例が報告されている
・IgG4-RDは涙腺や唾液腺, 耳下腺, 肺, 膵臓, 後腹膜などにIgG4陽性リンパ形質細胞の浸潤と花むしろ状の線維性変化を認める病態.
・CDは非典型的リンパ増殖性疾患で, 病理像は形質細胞タイプ, ヒアリン血管タイプ, その混合性がある.
限局性では9割がヒアリン血管タイプ,
多中心性キャッスルマン(MCD)では9割が形質細胞タイプ. MCDではIgG高値, CRP上昇, IL-6上昇, VEGF上昇など合併しやすい
・IgG4-RDの診断には基本的にMCDを除外する必要があるが, 一部で双方の特徴を有し, 除外が難しい病態も報告されている.
>> このような病理像/臨床像, 双方の性質を有する病態をIgG4-CDと仮称
(Clinical Rheumatology (2018) 37:3387–3395)
iMCDとIgG4-RDを比較した報告では, (Oncotarget. 2018 Jan 9;9(6):6691-6706.)
・iMCDでは脾腫を伴うことが特徴的であり, 膵臓や唾液腺はIgG4-RDに特徴的といえる
・また, IgGはiMCDの方が高値となるが, IgG4値は両者で差はない
・IgG4/IgG比はIgG4-RDで高い. ただしiMCDの3割で>10%となる
・CRPはiMCDで高値.
両者の病理像
・IgG4陽性形質細胞の存在, 数は両者で同等であり, 鑑別点とならない
・IgG4+/IgG陽性比の方が鑑別に有用.
・シート状の形質細胞浸潤はiMCDに特異的な所見である一方, IgG4-RDでは形質細胞はリンパ球に混在する
IgG4-RDとMCDの境: IgG4-CD
中国のIgG4-RD 534例の解析において15例でIgG4-CDを満たした(2.8%)
(Clinical Rheumatology (2018) 37:3387–3395)
・男性例が14例, 平均年齢は47±18歳[範囲19-70歳]
・8例がアレルギー疾患既往あり. 皮膚炎, 喘息, 鼻炎, 薬剤アレルギー
・免疫染色:
IgG-CD 15例と, IgG-RD 45例, MCD 14例を比較
・IgG4-CDはIgG4-RDよりも炎症反応は上昇しやすいが, MCDほどでもない
臓器障害の頻度
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IgG4-RDとMCDは臨床像が似ているものがあり、さらにMCDでもIgG4陽性形質細胞は増加するため、組織の解釈でも注意が必要.
MCDはシート状の形質細胞、IgG4-RDではリンパ球に混在した形質細胞となるが、どうにも両者を鑑別できない間もありそう