全身性血管炎では冠動脈の炎症を生じ, ACSのリスクとなる.
・有名なのは川崎病や, EGPA(心筋炎)
・他にAAV全般, PAN, GCA, TAなどでも生じる
・報告では, PAN, 川崎病での頻度が高い. 他は高安病, BDで報告がある. 他の疾患では症例報告レベル.
(Rheumatol Int. 2017 Jan;37(1):151-167.)
2,465,697件のPCI施行例のうち, 2350例(<1%)で自己免疫性血管炎を認めた
(JACC 2019 Jul 9 ;74(1):157-8)
・疾患別では, GCAが1138例と最多. 次いでGPA 566例, HV(過敏性血管炎) 171例と続く.
・血管炎(+)群ではより高齢, 女性例で多く, 30日以内の再入院リスクや死亡リスクが高い. 末梢血管障害や心筋症.
血管炎で使用する薬剤とそれによる心血管系イベントリスクへの影響.
・緑線はBenefitが期待できる
赤線はRisk上昇の可能性がある
・ステロイドは血管炎自体には良いものの, 心血管リスクを上昇させる作用もあるため長期使用は避けたい
・Tocilizumabは脂質代謝異常に悪影響を及ぼす可能性がある.
(Rheumatol Int. 2017 Jan;37(1):151-167.)