中国のNationwide cohortにおいて, 入院となったCOVID-19患者の重症化リスク因子を抽出し, スコアを作成.
・致命的なCOVID-19はICU管理, 人工呼吸器管理, 死亡で定義
・Development cohort 1590例, Validation cohort 710例
・Development cohortでは, 1.5%が重症肺炎(ATS市中肺炎ガイドライン)であり, 8.2%が致命的なCOVID-19となり, 死亡率は3.2%
Development cohortにおける致命的COVID-19リスク因子
・画像所見異常, 年齢, 血痰, 呼吸苦, 意識障害, 併存症の数, 悪性腫瘍の既往, 好中球/リンパ球比, LDH, 直接Bilがリスク因子
これらよりリスクスコアを作成
(2020/9/15 UpDate)
CALL score: 中国のFuyang Second People’s Hp(安徽省), Fifth Medical Center of Chinese PLA General Hp(北京)に2020年1月20日~2月22日に入院したCOVID-19患者を後ろ向きにReview
(Clinical Infectious Diseases® 2020;71(6):1393–9)
・増悪に関連する因子を評価し, Nomogramを作成した.
・対象患者は208例. 他病原体の重複感染症は除外された.
このうち安定していた群は168例(80.8%)
入院後増悪した症例が40例(19.2%)
・増悪の定義は, 入院後以下の1項目以上を新規に認めるか, 胸部CT検査にて肺炎所見の増悪を認めることで定義:
呼吸回数≥30/分, 安静時SpO2≤93%, P/F ≤300, 人工呼吸器管理(この項目は重症肺炎の定義でもある)
重症化のリスク因子
高齢者, リンパ球≤1000/µL, LDH高値が挙げられる
重症化予測のNomogram
・≥6ptで感度95%, 特異度78%
------------------------
入院となるCOVID-19患者ではこれら因子に注目し, 入院管理を行うことは重要と考えられる