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2020年10月6日火曜日

発症早期のAfに対するリズムコントロール

EAST-AFNET 4: 診断されてから1年以内のAf患者を対称としたRCT(open, blinded-outcome assessment trial) (N Engl J Med. 2020 Oct 1;383(14):1305-1316.)

・患者は診断から12ヶ月以内のAf患者で, 以下を満たす患者

 >75

 TIAStroke既往がある患者

 以下の2項目以上を満たす患者を対象: >65, 女性, HF, HT, DM, 重度のCAD, CKD(GFR 15-59mL/min/1.73m2), LV肥大(拡張期中隔厚>15mm)

・上記を満たす2789例を, 早期リズムコントロール群 vs 通常の治療群に割り付け, 比較

・早期のリズムコントロール群: 抗不整脈薬またはアブレーション

 通常の治療群: Afに関連する症状があるときのみリズムコントロール

・死亡リスクや, 心血管アウトカム, 薬剤副作用を比較した.

母集団


両群の治療選択


アウトカム

・心血管死亡リスク, Strokeリスクは有意に早期リズムコントロール群で良好.

 心血管死亡 1.0 vs 1.3/100pt-y: NNT 333

 Strokeリスク 0.6 vs 0.9/100pt-y: NNT 333

全死亡リスクは両者で有意差なし

・心不全増悪による入院やACSによる入院は有意差無し

・洞調律が維持できているのはリズムコントロール群で82.1%, 通常の治療群で60.5%

・LVEFは早期リズムコントロール群で良好

・抗不整脈薬による重大な副作用は5年間で4.9% vs 1.4%有意に早期リズムコントロール群で多い



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発症早期のAfではリズムコントロールの方が心血管予後の改善効果, 心機能の維持効果が期待できる. しかしながら, NNTは333程度と, 実感できるレベルとは言い難い.

薬剤や手技による合併症, 副作用も問題となる.

これだけで決めるのはやはり厳しく, さらに+αを考慮したいところではある