を評価するスコア: IMPROVE bleeding risk score(BRS)
IMPROVE: 急性疾患で入院となった成人症例における,VTE予防目的の抗凝固療法を評価したCohort study. (外傷や手術治療例は除外)
このCohortにおいて, 出血リスクとなる因子を抽出し, 出血リスクを評価するスコア「IMPROVE BRS」を作成 (CHEST 2011; 139(1):69–79)
・Major bleeding: 致死的な出血, Hb≥2g/dL低下する出血, 輸血(4U)を必要とする出血, 致命的な臓器の出血(頭蓋内, 後腹膜, 眼球内, 副腎, 脊髄, 心膜内)
・Nonmajor but clinially relevant: 消化管出血(痔核を除く), 肉眼的血尿, 鼻出血(処置が必要, 再発性, 5分以上持続), >5cmの紫斑, 血腫, 関節内出血, 月経過多/子宮出血など.
出血リスク因子:
リスクから作成したスコア: IMPROVE BRS
リスク因子
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点数
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男性例
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1.5
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年齢: 40~84歳
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2
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年齢: ≥85歳
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3.5
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ICU/CCU管理
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2.5
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中心静脈カテーテルあり
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2
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担癌患者
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2
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リウマチ性疾患あり
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2
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3ヶ月以内の出血歴
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4
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活動性の胃十二指腸潰瘍
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4.5
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腎不全: GFR 30-59mL/分
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1
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腎不全: <30mL/分
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2.5
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肝不全(INR>1.5)
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2.5
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血小板 <5万/µL
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4
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IMPROVE BRS <7.0点では, Major bleeding 0.4%, 全出血は1.5%
IMPROVE BRS ≥7.0点では, Major bleeding 4.1%, 全出血は7.9%
IMPROVE BRS ≥7.0点では, Major bleeding 4.1%, 全出血は7.9%
このIMRPVE BRSのValidaitonがでました.
入院患者でVTE予防目的に抗凝固薬を使用する1668例を前向きにフォローし, IMPROVE BRSと出血リスクを評価 (CHEST 2016; 149(2):372-379)
・IMPROVE BRS <7.0では, Major bleedingは1.6%, ≥7.0点では5.4%
・抗凝固薬によるVTE予防をしている患者群においてIMPROVE BRS ≥7.0はMajor bleedingリスクを上昇させる(HR 2.6[1.1-5.9])
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入院患者におけるVTE予防は出血リスクも考慮しつつ適応を考える必要がありそう.
でも高齢男性でICU管理でCVC入っていたらもう満たしてしまうんですよね...