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2021年2月13日土曜日

COVID-19に対するTCZの大規模Study: RECOVERY

ここも参照 http://hospitalist-gim.blogspot.com/2021/01/covid-19tcz.html

 (DOI: 10.1101/2021.02.11.21249258)

RECOVERY: UKにおける数年人規模のRCT.

・COVID-19による入院症例(検査で証明, または臨床的に疑いが強い患者群), SpO2<92%, CRP≥7.5mg/dLを満たす群を対象.

・基礎疾患が主治医により, Studyに参加させることで不利益となるような病態の場合は除外. また小児例も除外

・通常治療に加えて

 TCZ 400mg~800mg vs Placebo群に割り付け, 予後を比較.

 12-24h後も改善ない場合はTCZの追加投与を行う.

・TCZWt>90kg800mg, 65-90kg600mg, 40-65kg400mg, ≤40kg8mg/kgを使用.

アウトカムは28日死亡率

母集団

N=4116

・呼吸器サポート症例が半数強

・検査上SARS-Cov2が証明されたのが94%であった.

ステロイドは8割で使用

アウトカム

・28日死亡率は有意にTCZで改善; ARR 4%, NNT 25

気管挿管施行例も少ない(初期に呼吸器使用されていない例で).

現在までの報告のまとめ

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・酸素投与が必要な症例において, TCZは増悪の予防効果, 生存率の改善が見込めそうである

 炎症が亢進(CRPが上昇)している患者では特によいのかもしれない.