逆ゴッドロンについては以下も参照:
http://hospitalist-gim.blogspot.com/2020/09/inverse-gottrons-signpapule.html
手掌, 指の屈側, 側面の丘疹であり, 有痛性では抗MDA5抗体陽性と関連がある.
無痛性は抗TIF-1γ抗体でみることが多い気がする.
ILD所見があり, この逆ゴッドロンがあれば慌てて免疫抑制を高強度で行う.
そのプラクティスを裏付けるような論文が中国から発表
(Rheumatology 2022;61:413–421)
Zhongshan Hosp, Fudan Univの皮膚, リウマチ, 呼吸器科を2008-2017年に受診した全ての皮膚筋炎患者を後ろ向きに解析.
・ILD, 急性/亜急性ILDの合併と, リスク因子を評価した.
・この期間中に受診したDM患者は207例.
DM-ILD合併例が153例. 慢性ILDが131, 急性/亜急性が22例.
さらに急速進行性ILDは12例
臨床的特徴と検査所見の特徴
・Palmar papulesは急性/亜急性ILDの50%, 急速進行性ILDの75%で認められる.
・Palmar erythemaは急性/亜急性ILDの36.4%, 急速進行性ILDの41.7%で認められる.
・一方で, 慢性ILDではそれぞれ0.8%, 3.8%と少ない.
・抗体では抗MDA5抗体が急性/亜急性ILDの73.3%, 急速進行性ILDの90%で認められる.
慢性ILDでは7.5%
・Palmar papuleと抗MDA5抗体には関連あり.
DM-ILDのリスク因子
・Palmar papulesやPalmar erythemaは 非常に高いILDのリスクとなる.