(Arthritis & Rheumatology Vol. 74, No. 1, January 2022, pp 134–139)
WHO pharmacovigilance database (VigiBase)において, 2020年11月までに報告された薬剤性AAVを調査.
・報告された薬剤において, Case-noncase analysisを行い, IC(Information component)の95%信頼区間の下限(IC025)が正であれば薬剤の関連があると判断.
* IC: 特定の薬剤と副作用の組み合わせについて観察された症例数と, VigiBaseにおける副作用と薬剤の報告が独立分布しているという仮定の下で, その組について予想される賞例数を比較するベイズ的指標.
・AAVの治療で使用される薬剤は除外(GC, RTX, MTX, LEF, AZA, CyA, CY, ST合剤など)
アウトカム
・薬剤性のAAVは483例抽出され, 15種類の薬剤に関連性がありと判断.
・ヒドララジン, プロピオチオウラシル, チアマゾール,ソフォスブビル, ミノサイクリン, カルビマゾール,
ミラベグロン, ニンテダニブ, ペニシラミン,
インフルエンザワクチン, アロプリノール, リファンピシン,
モンテルカスト, ロスバスタチンなど
・そもそも有名なプロピオチオウラシルやチアマゾール, ニンテダニブはよいとして,
スタチンやモンテルカスト, インフルワクチン, リファンピシン, ミノサイクリンなど日常で使用する機会がある薬剤もACNA関連血管炎の原因となりえる点は注意.