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2021年5月28日金曜日

血清MMP-3はRA診断にどの程度寄与するか?

 MMP-3(matrix metalloproteinase-3): 炎症性サイトカインの刺激を受けて, 関節滑膜細胞や軟骨細胞から産生される蛋白分解酵素.

 RAで上昇するが, 他にも脊椎関節炎, SSc, SLEなど色々な疾患で上昇する. 


99例の分類不能関節炎患者において, マーカーや抗体によるRA診断能を評価した報告

(Rheumatol Int (2013) 33:2309–2314)

・1年間のフォローにて最終的にRAと診断されたのは44例

・ACPA陽性の34例中, 33例がRA,

 ACPA陰性の65例中, RAは11例.

各マーカーのRA診断における感度/特異度

・上: 全患者, 下: ACPA陰性例における評価

・分類不能関節炎における, MMP-3のRA診断におけるLRは, 

 全体: LR(+)は2.16, LR(-) 0.71

 ACPA陰性例: LR(+) 3.4, LR(-) 0.45


RA患者と他のリウマチ性疾患患者におけるマーカーを比較

(J Rheumatol 2006;33:2390–7)

・RA患者は262例, 他の膠原病は116例. SLE, MCTD, SSc, pSS, DM/PM, 血管炎を含む


・MMP-3は感度69.5%, 特異度46.6%, LR(+) 1.3, LR(-) 0.65

・ROC曲線を見るとMMP-3はほぼ直線 = 診断への寄与は乏しい


基本的にMMP-3はRA診断に使用しない.


するならば診断後の病勢把握やフォローで使用. 

特にIL-6阻害を使用して, CRPがアテにならなくなった代わりのマーカーとして用いることが個人的には多いか.(でもあまり使っていない.)