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2020年10月14日水曜日

腰椎穿刺における凝固障害とSpinal hematomaの関係

 参考 血小板減少患者での腰椎穿刺

(JAMA. 2020;324(14):1419-1428. doi:10.1001/jama.2020.14895 )

凝固障害とSpinal hematomaの関係を評価したCohort

デンマークにおけるnationwide, population-based cohort.

 2008-2018年に腰椎穿刺を行った83711件を評価し施行後30日以内のSpinal hematomaの頻度, リスク因子を評価.

・凝固障害はPLT <15/µL, INR >1.4, APTT >39secで定義


母集団

・全体におけるSpinal hematomaの頻度は0.20%[0.16-0.24]

 凝固障害(+)では0.23%[0.15-0.34]と有意差なし

・リスク因子は男性例(HR 1.72[1.15-2.56])

 41-60(HR 1.96[1.01-3.81]), 61-80(HR2.20[1.12-4.33])


凝固障害の程度とリスク

・PLT低下, INR延長, APTT延長の程度別の評価でも特に頻度に差はない 

・さらに凝固障害の程度, LP施行の背景疾患(感染症, 神経疾患, 血液悪性腫瘍, 小児例)の比較でも差はない結果.


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デンマークのコホートからは, 凝固障害の有無でLPにおけるSpinal hematomaのリスクは変わらない結果.

腰椎穿刺を行う状況は, 大抵急ぎで行う状況だと思われるため, 余程ひどい出血傾向がない限りは, 必要があれば行うべきと思う.