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2016年6月7日火曜日

救急における血圧と脳卒中

救急における脳卒中と血圧の関係は旭中央病院におけるデータが有名.
これはGCS 15未満で救急搬送となった症例 529例において(頭部外傷を除く) 来院時血圧と頭蓋内病変の関連を調べた報告
(BMJ 2002;325:800-4)
・上記の内, 59%でBrain lesion(+)
 Stroke 83%, てんかん 9%, 脳腫瘍 13%, 脳症, 髄膜炎 2.1%

収縮期, 拡張期血圧と頭蓋内病変に対する感度, 特異度, LR
sBP
Sn(%)
Sp(%)
LR
<90
99
19
0.03[0.01-0.12]
90-99
98
31
0.08[0.03-0.23]
100-109
97
47
0.08[0.03-0.22]
110-119
93
65
0.21[0.11-0.38]
120-129
88
78
0.45[0.26-0.78]
130-139
79
84
1.50[0.80-2.80]
140-149
66
90
1.89[1.06-3.37]
150-159
58
94
2.09[1.02-4.27]
160-169
48
97
4.31[1.77-10.49]
170-179
37
99
6.09[2.32-15.98]
>=180
0
100
26.43[9.25-75.48]
dBP
Sn(%)
Sp(%)
LR
<50
99
10
0.13[0.05-0.35]
50-59
96
27
0.16[0.08-0.34]
60-69
88
56
0.26[0.17-0.41]
70-79
77
72
0.67[0.42-1.07]
80-89
52
91
1.31[0.91-1.88]
90-99
32
96
4.34[2.17-8.68]
100-109
16
99
5.58[2.36-13.20]
>=110
0
100
13.67[3.89-48.06]

プレホスピタルにおける血圧と脳卒中の関係を評価したStudyが発表

Stroke疑いで救急搬送された患者群 960例を後ろ向きに解析し, 救急隊が評価したPrehospitalでの血圧と, Strokeの関連を評価した.
(Neurology® 2016;86:2146–2153)
・Stroke疑いとは, Cincinnati Prehospital Stroke ScaleでStrokeを疑う患者で定義される.

・960例中, Strokeであったのが544例(56.7%)
 脳梗塞が38.2%, TIAが12.2%, 頭蓋内出血が5.3%
・くも膜下出血は0.9%で認めたが, 解析からは除外.

各群における血圧: sBPはStroke mimicで有意に低い


搬送時の血圧の変動(15-30分毎に評価)

・ICHは常に高い

脳梗塞の機序と血圧の比較

・小血管病による機序は心原性塞栓よりも血圧は上昇する.
・“他の原因”による機序は最も血圧が低くなる(解離など)

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実際の臨床でも血圧が高いのは脳出血、ということは大体の人が感じていることであろう.
脳梗塞やTIAでもStroke mimicよりも高いが, そこまで大きな差があるわけではない.

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