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2015年6月1日月曜日

正常圧水頭症に対する腰髄腹腔シャント

正常圧水頭症に対する治療、といえば脳室腹腔シャント(VPシャント)、、、と思っていました。

(World Neurosurg. (2015) 83, 3:387-393.)

LPシャント(腰髄腹腔シャント)が年々増加し、国内では2011年に特発性正常圧水頭症に対する治療としてLPシャントがVPシャントの件数が上回っていた。

脳室を穿刺する必要がなく、脳室内、脳内血腫のリスクが少ない点、また「頭をいじらない」ということで高齢者でも手術に同意してくれる人が多い、というのが一番の利点となる。

効果について、国内よりRCTが発表されました。

SINPHONI-2 trial: 60-85歳のiNPH症例を対象としたRCT
 歩行障害, 認知障害, 排尿障害の1つ以上の症状を認め画像上NPHを示唆する症例(Evans index >0.3, DESH)
 早期にLPシャント施行群 vs 経過観察群に割つけ, 比較
 経過観察群は3ヶ月フォローし, その後LPシャントを施行.

アウトカム
 LPシャント群で有意に神経所見、機能の改善が認められる。
 ちなみに3ヶ月後に経過観察群もLPシャントを施行し、12ヶ月後の比較では両群で有意差は無し。

正直知りませんでした。NPHはよく診断しますので、患者説明で押さえておかねばならないところです。