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2012年9月13日木曜日

多発外傷患者へのトラネキサム酸

CRASH-2 trialより. (Lancet 2010;376:23-32)
 20211名の出血リスクの高い成人外傷患者のRCT.
 受傷8時間以内にトラネキサム酸(1gを10分で投与, その後1gを8時間で投与) vs Placeboに割り付け, 4週間以内の死亡率を評価.

アウトカム; 原因別の死亡率
死亡
Tranexamic acid
Placebo
RR
全死亡
14.5%
16.0%
0.91[0.85-0.97]
出血性死亡
4.9%
5.7%
0.85[0.76-0.96]
血管閉塞性による死亡
0.3%
0.5%
0.69[0.44-1.07]
多臓器不全による死亡
2.1%
2.3%
0.90[0.75-1.08]
頭部外傷による死亡
6.0%
6.2%
0.97[0.87-1.08]
その他
1.3%
1.4%
0.94[0.74-1.20]



血栓症のリスク
Outcome

Tranexamic acid
Placebo
RR
血管閉塞
全体
1.7%
2.0%
0.84[0.68-1.02]

MI
0.3%
0.5%
0.64[0.42-0.97]

Stroke
0.6%
0.7%
0.86[0.61-1.23]

PE
0.7%
0.7%
1.01[0.73-1.41]

DVT
0.4%
0.4%
0.98[0.63-1.51]



全死亡リスク, 出血性死亡リスクはトラネキサム酸投与群で有意に低下.
血栓症リスクは投与しても上昇しないとの結果. むしろ心筋梗塞リスクは低下する.

また, サブ解析では受傷後3時間以内に割り付けられた群でよりリスク軽減効果が高いとの結果であった.
そこで, CRASH-2 trialにおいて,
受傷後<3hrで割り付けられた13273名を解析し, ベースラインの予測死亡リスク別に評価
(BMJ 2012;345:e5839)
 それらの群の血栓症リスクは, 特にトラネキサム酸投与でリスク上昇は無し.
 これもむしろ心筋梗塞や閉塞イベントリスクは軽減される.
 死亡, 出血由来死亡リスクの評価

双方ともトラネキサム酸で有意に低下効果を示す.
ベースラインの予測死亡率別では, 6%を超える群で死亡リスク軽減効果が見込める.

トラネキサム酸1gは約120円程度. 2Vで240円だし、多発外傷には積極的な投与が推奨でしょうか。


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