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2012年7月23日月曜日

自己免疫性溶血性貧血(AIHA); 治療

AIHAの治療 (Expert Rev. Hematol 2011;4:607-618)


cAIHAの治療; Transient cAIHAの場合
 Viral感染, マイコプラズマに伴う一過性のcAIHAでは重度の貧血を来すことがあり, その場合は輸血にて対応する.
 輸血時は慎重に観察しながら行い, Evidenceはないが37度に暖めて使用することが推奨される.
 重度の場合はステロイド投与を考慮.


Chronic CADの場合
 対症療法がメインとなる.
 寒冷曝露を避けることが大事だが, それだけで溶血は予防困難
 感染症の急性反応により補体が活性化され, 溶血が増強することがあり, 感染予防は重要.
 インフルエンザワクチン, 肺炎球菌ワクチンが推奨される.
 急性の溶血の場合は状態に応じて暖めたRBC輸血を考慮する.
 ステロイドやIFN-α, 免疫抑制剤は推奨されない.
 また, 溶血は主に肝臓でおこるため, 脾摘も推奨されない.
 血漿交換は急性溶血時に一過性に有効であり, 重症例や手術前に考慮されることがある.
 近年Rituximab, Fludarabineの併用療法が報告されており, 50-76%で反応を示す.
 しかしながら再発率も高く, 薬剤の副作用も大きいため, 適応に際しては検討が必要.
 Chronic cAIHAには補体が関連しているため, C5モノクローナル抗体(eculizumab)の効果が期待されている(eculizumabはPNHに使用される薬剤)

wAIHAの1st-line treatment ⇒ ステロイド
 PSL 1-2mg/kgで開始し, 3-4wk継続.
 反応があればその後徐々にTaperingしてゆく.
 ステロイドの投与期間は決まっていないが, 完全寛解後3-12moは投与維持することが推奨.
 重症例では初回にステロイドパルス療法が推奨される.
 IVIgは一部で有用であるが, 費用がかかるため, ステロイドで反応が乏しい症例, 輸血依存となっている症例で考慮するべき.
 Epo製剤は網状赤血球<150x109/Lでは投与を考慮する

wAIHAの2nd-line treatment
 Danazol; wAIHAの寛解維持にPSL >15mg/d必要とするCaseでDanazol 400-800mg/dはSteroid-sparing agentとして有効
 脾摘; 脾摘による寛解維持率は70%と良好だが, 感染のリスク, 手術による合併症を考慮し, Danazolが優先.
 Rituximab; 初期反応率は93-100%と良好. Steroid-sparing agentとして有用な薬剤と言える. 副作用が多いため, これもDanazolが優先される.
 他の免疫抑制剤; Cyclophosphamide, MMFなど. 3rd-line的扱い.

Secondary wAIHAの治療
 SLEに伴うwAIHA; SLEの5-10%にAIHAを伴う.
 治療はステロイドが中心となるが, 維持量はPSL ≥10mg/dでAIHAが抑制される最小量が推奨. >15mg/dとなる例では他の免疫抑制剤の併用が推奨.
 CLLによるwAIHA; B cellによるリンパ増殖性疾患が多い. CLLの内2.3-4.7%がAIHAを発症. これも初期治療はPSL 1-1.5mg/dとCLLの治療を併用.

状況に応じた推奨治療(Wien Klin Wochenschr 2008;120:136-151)

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