Lancet 2012; online first.
Radiation exposure from CT scans in childhood and subsequent risk of leukaemia and brain tumours: a retrospective cohort study より.
1985年〜2002年に22歳未満でCT撮影された患者群のRetrospective cohort.
悪性腫瘍評価目的のCT検査は除外.
CT撮影と脳腫瘍, 白血病のリスクを評価.
腫瘍評価目的のCT撮影の除外のため, 脳腫瘍は撮影後2年, リンパ腫は撮影後5年以降の発症を有意として評価.
フォロー中に74/1720984pt-yrの新規白血病,135/1188207pt-yrの新規脳腫瘍が診断.
被爆量と発癌RRの関連性は, (/mGyあたり)
リンパ球性白血病とMDS, 脳腫瘍, Glioma, Schwannoma+MeningiomaはどれもRadiation doseに比例し, 発症リスクが上がる
5mGyの暴露群と比較して,
≥30mGyの暴露群は白血病RR 3.18[1.46-6.94]
50-74mGy暴露群は脳腫瘍RR 2.82[1.33-6.03]
ちなみにCTの種類と被爆量の関係は,
若年の頭部CTは脳への被爆量、赤色髄への被爆量双方とも高くなる.
小児における頻回の頭部CTは発癌のリスクとなり得る.
この文献によると、
10歳以下の子供が1回の頭部CTを受けることにより
10000人に1人の割合で脳腫瘍、白血病が上昇する、という計算になる.