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2012年6月21日木曜日

市中腎盂腎炎の治療期間は7日でOK


Lancet 2012;online first.
Ciprofloxacin for 7 days versus 14 days in women with acute pyelonephritis: a randomised, open-label and double-blind, placebo-controlled, non-inferiority trial より

18歳以上の女性例の市中腎盂腎炎(疑い) 248名のRCT
CPFX 500mg bid 7日間投与 vs 14日間投与群に割り付け, 治癒率を比較.

デザイン;
最初の7日間はOpen-label, 7-14日はDouble-blind(Placebo vs CPFX)

患者は腎盂腎炎疑いの段階で割り付けられ, 後に腎盂腎炎ではないと判断された場合、CPFXに耐性の菌が原因の場合は除外された。

アウトカムの評価;
治癒率とは臨床症状の改善と再燃がないことで判断.
短期治癒率はCPFX終了後10-14日目での評価とし, 両群でCPFXが終了する期間が異なるため, 患者は全員17-21日目, 24-28日目の2回評価した.
また、長期治癒率は42-63日目での評価.

アウトカム;
248名中, 最終的に評価されたのは156名(62.9%)
除外理由は以下の通り

母集団のBaselineは,
両群の治癒率の比較;


7日投与群と14日投与群で治癒率は同等.

また,

血液培養陽性群 vs 陰性群の比較では, 両者で治癒率は同等
(陽性群 95% vs 陰性群 97%, p=0.412) 
血液培養陽性群のみで, 7d投与群 vs 14d投与群の比較でも, 治癒率は同等
(7d投与群 94% vs 14d投与群 96%, p=0.623)

血液培養陽性でも7日でOKという点は面白い。by 高岸