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2019年12月9日月曜日

胸膜癒着におけるタルク: 胸腔鏡下 vs チェストチューブ

JAMA. 2019 Dec 5. doi: 10.1001/jama.2019.19997. [Epub ahead of print]
Effect of Thoracoscopic Talc Poudrage vs Talc Slurry via Chest Tube on Pleurodesis Failure Rate Among Patients With Malignant Pleural Effusions: A Randomized Clinical Trial.

悪性胸水と診断された患者330例を対象としたopne-label RCT
・患者は組織, 細胞診より悪性胸水と診断された症例, 腫瘍があり, 他に説明が困難な胸水貯留症例, 画像検査より胸膜不整を認め, 悪性腫瘍が考慮される症例を対象
 さらに局所麻酔により胸腔鏡検査が可能と判断され, 余命3ヶ月以上が予測される患者群を対象
・除外: <18, 診断のために胸腔鏡を行う予定の患者, 妊婦・授乳婦, 胸膜癒着が困難・不適応と予測される病態(Lung entrapment, fluid loculation), 胸水が少なく, 気胸誘発なく安全に胸腔鏡検査が不可能と判断される症例

これら患者群を胸腔鏡を用いたタルク散布群 vs ドレーンを用いたタルク懸濁液注入群に割り付け, 胸膜癒着の成功率を評価
・タルク散布群では局所麻酔を行い, 胸腔鏡を施行. 胸水を全てドレナージした後に滅菌粉末タルク4gを観察しつつ胸膜に均等に散布
 その後16-24Frのチューブを挿入し, 終了.
懸濁液注入群ではUSガイド下で12-14Frのチューブを挿入し, 18-24h後に胸部XPで評価. XPで拡張不良な肺や著明な残胸水を認めない患者において, 4gのタルク懸濁液を注入
・双方の患者で最低24hの胸腔ドレナージを継続
 24h経過して, ドレナージ量が<250mL/dとなれば抜去する.

母集団

アウトカム

・両群で癒着失敗率は同等.
・180日で3割弱の失敗率となる.
疼痛や合併症にも有意差は認めない

合併症

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以前のMeta(PLOS ONE 2014;9:e87060)では, 胸腔鏡下での散布の方が成功率は良好であった結果でした(RR 1.12[1.01-1.23])が, 今回のRCTでは両者で同等との結果.