(N Engl J Med 2019;381:2103-13.)
ESETT: ベンゾジアゼピンでも反応が乏しいてんかん重積患者を対象とし, Levetiracetam vs Fosphenytoin vs Valproate静注群に割り付け, 比較したDB-RCT
・患者は2歳以上で, 5分以上持続するベンゾジアゼピンで改善しない全般性痙攣を認める患者. 最後のベンゾジアゼピン投与5分以上経過しても痙攣を繰り返す群.
・ベンゾジアゼピンは最低でもジアゼパムならば10mg(0.3mg/kg), ロラゼパムならば4mg(0.1mg/kg), ミダゾラムは10mg(IM0.3mg/kg, IV0.2mg/kg)以上投与.
・心停止や外傷, 低血糖, 高血糖, 低酸素後の痙攣や妊婦は除外
薬剤投与量:
・Levetiracetam 60mg/kg, 最大4500mg
・Fosphenytoin 20mg phenytoin equivalents/mL, 最大1500mgPE
・Valproate 40mg/kg, 最大3000mg
・薬剤は10分間かけて投与.
投与後20分経過しても痙攣発作が消失しない場合, 再発する場合はレスキューとして他薬剤を併用する
アウトカムは投与後60分におけるてんかん消失, 意識状態の改善.
母集団
アウトカム: どの薬剤も同等の効果が期待できる.
・薬剤間で痙攣の消失, 意識障害の改善には有意差なし.
どの群でも50%程度の症例で改善が得られる.
Safety Analyses
・副作用はどれも同等であるが, 低血圧はFosphenytoinで多いかもしれない.
・60分以降12時間以内の痙攣再発は1割程度で認められた.
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ベンゾで消失しないてんかん重積の第二選択ではフェニトイン、レベチラセタム(イーケプラ®), バルプロ酸静注どれも同等に効果的と言える.