参考: 副甲状腺機能亢進症
副甲状腺機能亢進症では, 高Ca血症を認めずとも骨密度の低下は進行するため, 治療を考慮する必要がある.
基本的な治療は外科切除ではあるが, それが困難な患者も多い.
その場合内科治療としてはシナカルセト(レグパラ®)やビスホスフォネートを考慮するが, それにデノスマブ(プラリア®)も有用という報告.
(Lancet Diabetes Endocrinol 2020; 8: 407–17)
DENOCINA: 成人例のPTPHでT-score -1.0~-3.5を満たす患者群を対象とした単一施設DB-RCT.
・Denosumb 60mg 皮下注 q6M + Cinacalcet 30mg/d併用群
・Denosumab + Placebo群
・Placebo + Placebo群に割り付け, 12ヶ月継続. BMDをフォローした.
・どの群もVit Dは併用している
母集団
アウトカム: 1年後のBMDの変化
・Cinacalcetの有無にかかわらず, Denosumabは有意にBMDを改善させる
5%前後改善させるのはBisphosphonateよりも良好な印象(直接比較はない)
・血清Ca値はcinacalcet群でのみ低下
初期のみDenosumabでも低下するが, その後上昇しPlaceboと同等となる
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外科手術が困難な原発性副甲状腺機能亢進症では, デノスマブも治療の一つとなり得る.