New ZealandのMiddlemore Hpにおける後ろ向き解析
・2009-2014年に診断されたNative joint化膿性関節炎症例 543例を解析
このうち大関節が302例(LNJSA), 小関節が250例(SNJSA)
・小関節は指節間関節, 中手指節関節, 中足指節関節, 肩鎖関節, 胸鎖関節
他は全て大関節と定義
大関節と小関節の化膿性関節炎症例を比較した
培養, 起因菌の比較
・関節液培養はLNJSA症例で262例, SNJSA症例で33例で評価され, 原因菌が判明したのが75%(215/287)
・他に外科処置による検体からの培養(282/543), 血液培養(85/543), 関節検体からの16S ribosomal RNA sequencing(2/543)で原因菌を検出.
・合わせてLNJSAで80%, SNJSAで75%で原因菌が判明した.
・SNJSAでは単一菌感染が56%のみであり, 複数菌感染のリスクが高い
またEikenella sppはSNJSAでのみ検出された.
臨床所見や検査所見の比較
双方とも単一関節炎が9割
・関節穿刺された症例において, 関節液WBC平均値はそれぞれ7万(LNJSA), 4万(SNJSA)
・遠隔部の感染巣はLNJSAで15%(IEは3%), SNJSAは5%(IE 0)
・感染経路はLNJSAでは血行性が2/3, 医原性が3割
一方でSNJSAは外傷が2/3と外傷関連が多い
患者背景の比較
・LNJSAの方がやや年齢が高く, 併存症やOA, Gout, CPPD合併例が多い
・SNJSAの7割が3ヶ月以内の罹患関節部の外傷歴を認める
皮膚軟部組織感染症歴も半数で認められる
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LNJSAとSNJSAの比較.
大関節の化膿性関節炎は血流からの感染や医原性が多い一方, 小関節では近位部の外傷を契機として生じることが多い. また複数菌による感染症が半数弱で認められる.
動物咬傷関連が多いってことでしょうか.