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2013年9月5日木曜日

IHDにおいて, 透析中の低血圧を予防するには?


Lancet 2006; 368: 379–85
MOFでICU管理されている患者群で透析が必要と判断された360例のRCT.
 CVVHで管理する群 vs IHDで管理する群に割り付け, 予後を比較.
 MOFはLogistic organ dysfunction score ≥6で定義.
 
 ●CVVHでは, 血流量≥120mL/min, 透析液流量≥500mL/h, ultrafiltration flow ≥1000ml/h, 透析膜交換は48h毎
 ●IHDでは, 血流量≥250mL/min, 透析液流量 500mL/h, 透析時間4h, 乏尿, 無尿の場合は48h毎に施行. それ以外はBUN<110mg/dLを維持する様に施行.
 透析液中Na濃度 150mEq/L, 透析液温度35度で施行(透析中低血圧予防目的)

母集団と透析の設定値

アウトカム;
 生存率, 入院期間, 透析期間はどれもCVVHとIHDで有意差無し
合併症;
 低血圧頻度も両者で有意差無し.
 低体温はCVVH群で有意に多い結果.

多臓器不全患者における透析でCVVHとIHDでは特に予後は変わらないという結果.
しかも, IHDの方が低血圧リスクが高いと思いきや,
IHDの透析液Na150mEq/L, 透析液温度35度とすることで, CVVHと同等のリスクであった.

この方法は覚えておいて損はないかもしれない.