献本御礼
ステロイドの虎 通称 ステトラ
自己免疫疾患や自己炎症性疾患, はたまたアレルギー, 喘息など日常診療でステロイドを使用する機会は多い. リウマチ膠原病科ではなくとも, 間質性肺炎, 神経疾患などなど, さまざまな科でもステロイドは使用される. しかしながら, どのように使用するのがよいか? というのは結構個人差がある. 育った環境 (オーベンのやり方や医局のやり方) に影響されていることが多い気がする. この本はまさにその「ステロイドの使い方」の要点がまとめられており, その重要な点, 考え方, また具体的処方案が提示されており, ステロイドビギナーにとってかなりとっつきやすいマニュアル本であるといえる. 研修医の時, なんでこの量のステロイドを選んだのだろうか? ステロイドを開始したあと、一体どのように外来でフォローして減量しているのだろうか? ステロイド使う人で、なぜこの予防を、このタイミングで行うのだろうか? という誰もが思う疑問(実際そのような質問をする研修医は多い)に, まさに合致する本だと思う. 研修医はいっぺん読んでおくと良いと思う. 特に, 「ステロイドは開始する時に, いつ切るかを考える」というのはすごく重要. 中止時期を考慮し, 減量レジメを考える. これは超大事と思う. 指導医でもできていない医者が多いってのに、、、 ただ一つ, この本に欠点があるとすれば 第四章. 各ステロイドの特徴を説明している項である. なんで萌えキャラにしてくれなかったん・・・・ あと、ステロイドの耐糖能障害に対してはDPP-4阻害薬がよいと書いてあるが, 個人的にはやはりMetforminが好き。 参考 http://hospitalist-gim.blogspot.com/2020/03/blog-post_24.html |