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2022年4月25日月曜日

本の感想: ステロイドの虎

 献本御礼

ステロイドの虎 通称 ステトラ


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ステロイドの虎 [ 國松淳和 ]
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自己免疫疾患や自己炎症性疾患, はたまたアレルギー, 喘息など日常診療でステロイドを使用する機会は多い.

リウマチ膠原病科ではなくとも, 間質性肺炎, 神経疾患などなど, さまざまな科でもステロイドは使用される.

しかしながら, どのように使用するのがよいか? というのは結構個人差がある.
育った環境 (オーベンのやり方や医局のやり方) に影響されていることが多い気がする.

この本はまさにその「ステロイドの使い方」の要点がまとめられており, その重要な点, 考え方, また具体的処方案が提示されており, ステロイドビギナーにとってかなりとっつきやすいマニュアル本であるといえる.

研修医の時,
 なんでこの量のステロイドを選んだのだろうか?
 ステロイドを開始したあと、一体どのように外来でフォローして減量しているのだろうか?
 ステロイド使う人で、なぜこの予防を、このタイミングで行うのだろうか?

という誰もが思う疑問(実際そのような質問をする研修医は多い)に, まさに合致する本だと思う.

研修医はいっぺん読んでおくと良いと思う.

特に, 「ステロイドは開始する時に, いつ切るかを考える」というのはすごく重要.
 中止時期を考慮し, 減量レジメを考える. これは超大事と思う.
 指導医でもできていない医者が多いってのに、、、


ただ一つ, この本に欠点があるとすれば 第四章. 各ステロイドの特徴を説明している項である.

なんで萌えキャラにしてくれなかったん・・・・

あと、ステロイドの耐糖能障害に対してはDPP-4阻害薬がよいと書いてあるが,
個人的にはやはりMetforminが好き。

参考
http://hospitalist-gim.blogspot.com/2020/03/blog-post_24.html