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2020年4月20日月曜日

IFN-γ release assayの値と結核発症リスク

IGRA陽性例における活動性結核発症PPVはMeta-analysisによると2.7%[2.3-3.2], NPVは99.7%であり, IGRA陽性自体が活動性結核発症を予測するのに有用かというとそうでもない.

基本的に免疫抑制状態の患者で評価すべきものと言える.

ではIGRAの値が発症リスクに関連するかどうかを評価したCohort

UKにおける, TB暴露者と移民9610例を対象としたCohort.
(Am J Respir Crit Care Med Vol 201, Iss 8, pp 984–991, Apr 15, 2020)
10045例を評価し, 175例が活動性TB, 260例が潜在性TBとして治療

 残る9610例を4.7[3.8-5.5]フォローした
・フォロー期間中のTB発症頻度と,QFT-GIT, T-SPOT.TB, TSTの値との関連を評価.

母集団

各検査の値とTB発症率(/1000pt-y)

Cutoffと感度, 特異度
・値が高いほど特異度は高くなるものの, 感度は非常に低い
・また特異度も著明に差が出るわけでもない

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いちおうQFT, T-SPOT高値(強陽性)は活動性結核発症リスク因子となるものの, そもそも活動性となる頻度が低く, 強いリスク因子となるかと言われるとそうでもない.

参考程度に