(BMJ 2017;357:j1415)
・このうち, 327452例(21.1%)が外来にて短期間のステロイドを使用
・短期間は30日以内の処方で定義される.
・患者群は1年前よりデータがあり, 基礎疾患や過去1年以内のステロイド使用歴がないことが確認されている
・短期的ステロイド投与された患者の平均年齢は45.5±11.6歳.
・投与期間は平均6日間(6-12日), 7日以上使用したのは47.4%
・投与量はPSL換算で20mg/d(17.5-36.8), ≥40mg/d使用したのは23.4%
・短期的ステロイド投与の主な理由は上気道感染症, 脊椎疾患, 椎間板疾患, アレルギー, 気管支炎, 下気道感染症.
母集団データ
アウトカム: 30日以内, 31-90日の合併症頻度
・敗血症, 深部静脈血栓症, 骨折リスクを評価
・どの投与量でも敗血症, VTE, 骨折リスクは上昇する.
・PSL<20mg/dでも上昇し, さらにリスク上昇効果は31-90日も認められる結果.
投与原因別の評価
・投与理由に関わらず, リスクは上昇する.
(2020/12/1 UpDate)
台湾のNational Health Insurance programのデータにおいて, 20-64歳で短期的なステロイド投与(14日以内)を受けた患者のその後5-30日, 31-90日における副作用リスクを評価
(Ann Intern Med. 2020;173:325-330. doi:10.7326/M20-0432)
・対象は15859129例, このうち2623327例で短期的ステロイドを使用
・使用理由は主に皮膚疾患や呼吸器感染症
GI出血 IRR 1.80[1.75-1.84]
敗血症 IRR 1.99[1.70-2.32]
心不全 IRR 2.37[2.13-2.63] のリスクを有意に上昇.
特に投与後30日以内でリスクが高い