何よりも患者満足度が高いということ.
片頭痛患者330例を対象とした二重盲検化ランダム比較試験
Neurology® 2014;82:976–983
バルプロ酸 1000mg vs Metoclopramide(プリンペラン®) 10mg vs Ketorolac 30mg をいずれも15分でDIVし, 1時間後の頭痛を比較.
頭痛はVASでBaselineと1時間後に評価.(0−10pt)
アウトカム
1時間後の頭痛VASは,
バルプロ酸群で2.8[2.3-3.3] 改善
Metoclopramideで4.7[4.2-5.2] 改善
Ketorolacで3.9[3.3-4.5] 改善.
Metoclopramideで4.7[4.2-5.2] 改善
Ketorolacで3.9[3.3-4.5] 改善.
頭痛の改善はバルプロ酸よりもMetoclopramide, Ketorolacのほうが優れている結果
2時間後の頭痛消失は
バルプロ酸で15%、Metoclopramideで28%、Ketorolacで25%
2時間後の頭痛改善は
バルプロ酸で40%、Metoclopramideで63%、Ketorolacで54%
そして、「またこの薬剤を使いたいか?」という質問に対して YESと答えたのが
バルプロ酸で26%、Metoclopraimdeで61%、Ketorolacで40%であった。
片頭痛に対するMetoclopramide(プリンペラン®)の投与量を評価したStudy.
356例の前兆(+)片頭痛症例を対象とした二重盲検化ランダム比較試験
356例の前兆(+)片頭痛症例を対象とした二重盲検化ランダム比較試験
[Ann Emerg Med. 2011;57:475-482.]
Metoclopramide 10mg, 20mg, 40mgをIV投与を行い, 1h後の頭痛を評価.
アウトカム
どの群でも1h後の疼痛改善度は同等で, ほとんどが50%以上の改善を認めた
そして 「またこの薬剤を使いたいか?」という質問に対して YESと答えたのが74-77%
(2020/12/8 UpDate)
Metoclopramide + NSAIDの併用
(American Journal of Emergency Medicine 38 (2020) 2254–2258)
・単一施設のERにおけるDB-RCT.
・片頭痛で受診した150例を対象とし
Metoclopramide 10mg IV群
Dexketoprofen 50mg IV群
両者併用群の3群に割付け, 15分後, 30分後のVASを評価.
・各薬剤をNS 100mlに溶解し, DIVする.
・両者併用では, 15分時点でのVASは有意差ないが, 30分後のVASは有意に低下が認められる.
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片頭痛の急性頭痛に対して, メトクロプラミドは除痛に有用とする報告が多い.
10mg程度で十分効果が期待でき, NSAIDとの相乗効果も期待できる
ERでの治療法の1つとして覚えておくとよい.
特に嘔気を伴う症例では良い適応かもしれない