ブログ内検索

2013年10月7日月曜日

NMO-IgG、AQP4抗体の検査方法別の感度


Neurology 2013;81:1197–1204 


Mayo clinicでのCohort study.
2005-2011年に診断したNMO患者163名において, IIF, ELISA, CBA, FACSでNMO-IgGを評価.
CBA; Cell-based assay, FACS; Fluorescence-activated cell sorting assay

IIF法では49名でSeronegative NMOと判断されたが,
その後ELISA, CBA, FACSを追加すると, 最終的にSeronegativeと判断されたのは19名のみ(12%).

各検査による最終的なSeronegative NMOと判断された割合は,
 ELISAでは21%, CBAでは16%, FACSでは13%, 複合すると12%.
 最も感度が良好なのはFACS, CBA法と言える.
 少なくともIIFのみでは感度は非常に低い.

ちなみに, 日本国内で可能なコマーシャルベースの検査はELISA法(SRL)であり,
FACS, CBAと比較して感度は10%弱程落ちる可能性がある.

また, 今までSeronegative NMO vs Seropositive NMOで比較されていたStudyが多数あったが、それらの結果も見直さねばならない可能性がある.

このStudyでも双方の比較はされており,
Seronegativeでは男女比が1:1と男性例がより多くなり,
視神経炎と横断性脊髄炎が同時に発症する(30日以内)割合が高くなっている.