血液腫瘍ではさまざまな自己免疫性疾患やそれに類似した病態を合併することがある.
参考;
MDSには自己免疫性疾患が合併することがある
フランスのCohortより, MDS/CMMLに合併した血管炎症例を評価した報告.
(Seminars in Arthritis and Rheumatism 50 (2020) 879-884)
・MDS/CMMLで血管炎を合併した70例を解析
・年齢は71.5歳[21-90], 男性/女性は2.3と男性で多い.
・MDS/CMML診断前に血管炎を診断 31例(44%)
MDS/CMML診断後に血管炎を発症した症例は20例
・血管炎や自己免疫性疾患合併(-)と比較して, MDS/CMMLのタイプ自体に差は認めない.
MDS/CMMLに合併した血管炎のSubtypeは
・GCAが24例(34%), Behcet病様症候群が11例(20%)と多くを占める.
他にはPANが6例(9%), AAVが7例(10%), 他IgAV, クリオグロブリン血管炎, 分類不能など
治療とアウトカム
・治療としてGCやDMARDsが使用されることが多い.
再燃率は6割と高く, ステロイド依存となる患者もおよそ半数
・Azacytidineが使用される例もあり.