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2020年5月17日日曜日

晩期発症の家族性地中海熱の特徴

家族性地中海熱はコチラから

有病率が高いトルコ人、その周辺地域では, 10歳未満発症が80%と小児で発症することが多い家族性地中海熱.

しかしながら日本国内では, 30歳台, 40歳台での発症例も多く報告されており, 同じ地中海熱といいつつ日本と地中海沿岸では様相が異なることは実臨床でもよく感じる.

日本国内のFMF 292例を後ろ向きに解析し, 発症年齢 ≤19, 20-39, ≥40歳の3群に分類し, 症状/経過を比較した
(MODERN RHEUMATOLOGY 2020, VOL. 30, NO. 3, 564–567 )
FMFの診断はLivneh criteriaを使用

≥40歳発症のFMF4415%は晩期発症であった.
 また, 20-39歳発症は≤19歳発症と同程度にある
発作の頻度はどの群も変わらず, 1回~週1回まで様々
≥40歳発症では胸膜炎や腹膜炎の頻度が少ない
≥40歳発症では家族歴(+)は稀
・また, 遺伝子型はどの群でも大きくは変わらない.
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日本国内では成人発症, ≥40歳発症のFMFも多く報告されている.
晩期発症例では腹膜炎や胸膜炎の頻度が少なく, 相対的に関節炎(股関節, 膝, 足関節)が目立つ. 

もしかしたら, 高齢者の繰り返す "結晶性関節炎" のなかにFMFがいるのかもしれない. 
予防目的のコルヒチンが効いてしまっているということもあるかも.