嚥下機能の評価として, 飲水試験がある.
・ベッドサイドにて, 少量の水分を摂取してもらい, むせ込み, 咳嗽, 声の変化などを評価する.
成人患者における飲水試験の感度, 特異度を評価したMeta.
(CHEST 2016; 150(1):148-163)
・RSはNasoendoscopy, Videofluoroscopyによる評価とし, 前向きに評価した22 trialsでMeta-analysisを施行.
・22 trials, N= 4617であるが, 単一のStudyでN=3000のものがあり.
・母集団の基礎疾患は神経疾患(51%), CVA(34%), 認知症, 変性疾患, 外傷性脳挫傷がそれぞれ1-2%. 他には頭頸部癌(12%), 呼吸器疾患(10%)
飲水試験の誤嚥に対する感度, 特異度
・咳嗽や窒息, 咳払い, 声の変化(痰が絡むような声, うがい様の声など)があれば誤嚥リスクありと評価する.
Single sips: 1回の少量の飲水で評価
Consecutive sips: 1回の90-100mlの多量の飲水で評価
Progressive challenge: 徐々に飲水量を増やして評価(2-90ml)
誤嚥のReference standardはNasoendoscopy, Videofluoroscopy
これより,
・少量の水分でも蒸せる場合, 声が変わる場合は強く嚥下機能低下を疑う
・多量に飲ませて大丈夫ならば, 誤嚥リスクは低い「かも」しれない.
ただし, LR-は0.3程度.
「これは誤嚥するねー」とは言えるが
「これは大丈夫だねー」とは言いにくい