(Chest. 2020 Nov;158(5):1923-1933.)
気管挿管後では誤嚥リスクが上昇する.
抜管後はBSE(Bedside swallowing evaluation)を行うことが推奨されるが, Meta-analysisではBSEと軟性鏡を使用した嚥下評価(FEES: Flexible endoscopic evaluation)やVideofluoroscopic swallow studyの結果とは解離が生じることが指摘されている.
急性呼吸不全で48h以上挿管管理されていた患者群を対象とし, 抜管後にBSE, FEESを行い, 誤嚥リスクを評価.
・Gold standardはFEES(Flexible endoscopic evaluation of swallowing)としBSE(Bedside swallowing evaluation)の有用性を評価し, さらに有用な項目を用いたDecision Treeを作成した.
急性呼吸不全で48h以上気管挿管され, ICU管理となった成人患者 248例において, 抜管後BSE, FEESを施行
挿管管理時間は126h[72-206]
BSEは抜管後25h[21-45]で施行され, FEESはBSE後1h[0.5-2]に施行された.
・BSEで誤嚥無しと判断された例が64例
FEESで誤嚥無しと判断された例が143例
BSEで誤嚥ありと判断された例が149例
FEESで誤嚥ありと判断された例が70例(33%[26.6-39.2])
・BSEは感度は良好だが, 特異度は低い