(N Engl J Med 2018;378:1200-10.)
・心血管疾患: 心筋梗塞, UAPでの入院, Stroke, TIAでの入院, PAD, DMでMicrovascular, Macrovascularの障害を認める患者群.(n=6190)
・さらにUA ≥7.0mg/dLもしくは痛風治療を1-3wk中断後のUA≥6.0mg/dLを満たす群を対象.
上記をFebuxostat群 vs Allopurinol群に割付け, 心血管イベントを比較.
・Allopurinol投与量:
eGFR≥60ml/minでは300mg/dで開始し, UA<6.0mg/dL達成まで100mg/moで増量, Max 600mg/d
eGFR 30-60ml/minでは200mg/dで開始. Max 400mg/d
・Febuxostat投与量:
40mg/dで開始し, 2wk後フォロー. UA≥6.0mg/dLならば80mg/dに増量
母集団
アウトカム
・Primary outcomeは有意差なし.
個別に見ると, 心血管死亡リスクがFebuxostat群で上昇する結果.
2020/11/29 UpDate
FAST trial: 60歳以上で, 痛風既往がありAllopurinolを使用している患者群を対象とし, FebuxostatとAllopurinolの心血管イベントリスクを比較したopen-label RCT
(Lancet. 2020 Nov 6;S0140-6736(20)32234-0. doi: 10.1016/S0140-6736(20)32234-0.)
・患者は60歳以上で, 1つ以上の心血管イベントリスクを有する患者群.
・6ヶ月以内のMI, Stroke既往がある患者, 重度の鬱血性心不全(NYHA III-IV), 重度の腎障害がある患者は除外
・Allopurinol継続群(UA<6mg/dLを目標) vs Febuxostat切り換え群(80mg/dより開始, 必要に応じて120mg/dに増量)に割り付け, 心血管アウトカムの頻度を比較した.
・6ヶ月間の痛風予防投与を全例に推奨.
予防投与はコルヒチン0.5-1.0mg/d, 第二選択としてNSAID
アウトカム
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同様に痛風患者で心血管リスクを有する患者群を対象とし, FebuxostatとAllopurinolで心血管イベントを比較した大規模StudyであるCARESとFASTにおいて, 一方では心血管死亡リスクが上昇したとの結論で, もう一方では有意差は認めない結果となった.
CARESに登録されている患者の脱落した患者群を追跡調査した結果, CARESにおける心血管死亡リスクに有意差は認められなくなったことが判明しており, 結局ところ、FebuxostatがAllopurinolと比較して心血管死亡リスクを増やす根拠はない可能性が高い.