GCAに対するTCZのStudyは既にあり, 一定の効果が期待できることはわかっている.
PMRではどうか?
実際、何してもPSLが減量できないPMRは少数であるが個人的にも経験があり, TCZは効果はあるという実感はある.
(JAMA. 2022;328(11):1053-1062. doi:10.1001/jama.2022.15459)
PMRと診断され, PSL≥10mg/dの使用でもCRP PMR-AS >10となるような難治性症例101例を対象としたDB-RCT.
・GCAを示唆する症状や, HL, 不安定な心筋疾患, 他の炎症性リウマチ疾患や膠原病, CPPD, OAなどは除外. 活動性の感染症も除外.
・TCZ 8mg/kg/4wk投与群 vs Placebo群に割り付け, 24wk継続.
・アウトカムは疾患活動性(CRP PMR-AS)とPSL減量効果を比較した
(PSLは≤5mg/d達成, または10mgの減量を達成)
母集団
・罹患期間はそれぞれ21ヶ月(10-48), 16ヶ月(8-35)
・PSL使用量は10-15mgで, CRPは1mg/dL前後
MTXは2-4割で使用. 使用歴がある症例が2割程度. 未使用例が2-3割.
CRP PMR-AS*は20前後の症例.
*CRP (mg/dl)+VAS p (0–10)+VAS ph (0–10)+(MST (min)×0.1)+EUL (3–0)
MSTは朝の強張りの時間, EULは上肢の挙上の程度.
アウトカム
・疾患活動性は有意にTCZ群で低下し,
PSL投与量も有意に低下(3.8mg vs 6.1mg)
PSL終了ができた症例が49.0% vs 19.6%
PSL ≤5達成が75.5% vs 51.1%
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難治性のPMRに対して, TCZは活動性を抑制し, PSLの減量/中止を進めることが可能.
ただし, Placebo群でも半分でPSL ≤5mgを達成できている点が気になる.
1年近く/以上も治療してPSL 10mg切れずに困っている症例が, その後半年で5mg以下か...
粘ればなんとかなる症例もあるという解釈は可能なのだろうか?