(Neurology® 2018;90:e1021-e1028.)
PSP患者38例とiNPH 27例, 健常人 38例において以下の歩行試験を施行.
(PSPはNeurological Disorders and Stroke and Society for PSP diagnostic criteriaで診断,iNPHはinternational iNPH guidelineを用いて診断)
・Single task: 通常, ゆっくり, 最大速度で歩行させる
・Cognitive dual task: 100から7を引いてゆく計算をさせながら歩行させる.
・Motor dual task: トレイを運びながら歩行させる
Single taskでの歩行
・通常の歩行では, iNPHはPSPよりもwide basedで1歩の歩幅は短い
Dual taskでの歩行
・考えさせながら歩かせると, 全体的に歩行速度は低下するが, PSPで特に有意
・トレイを運ばせると, iNPHでは歩行が早くなる.
一方でPSPではゆっくりとなる.
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iNPHではPSPと比較して, 通常歩行においてwide basedで一歩は短い
計算させながら歩行させると健常人でも歩行速度は低下し, wide basedとなるが, PSPでは歩行速度の低下がより顕著となる.
また, トレイを運ばせながら歩かせると, PSPでは速度は低下する一方で, iNPHでは反対に速度が増加する.
このパターンでiNPHの歩行を評価可能かもしれない.