スペインにおける181施設のICUが参加(全体の75%)した前向きStudy(Pneumonia Zero project).
(Crit Care Med 2018; 46:181–188)
・VAP予防も10項目を行うように介入(7項目は必須, 3項目は強く推奨)した前後のVAP発症率を前向きに評価.
・患者は成人例で24時間以上ICUに滞在する症例を対象
2010年4月~6月の3ヶ月間に入室した患者群でVAP発症率のBaselineを評価,
2011年4月~2012年12月に入室した患者で上記10項目に対する介入を施行.
両期間でのVAP発症率を比較した.
・VAPはXP, CTで肺炎像があり, ≥38度の発熱もしくはWBC≥12000, ≤4000を満たす患者で, 以下の1項目以上を満たす場合に定義
新規の膿性喀痰の出現/喀痰の性状の変化,
咳嗽/呼吸苦/頻脈,
肺炎を示唆する呼吸音の異常,
酸素化の増悪
・2nd肺炎は初期と異なる画像所見や初期と異なる細菌による肺炎, 臨床的改善を認めて2日以上開けて増悪する肺炎で定義
予防の10項目
介入前のこれら項目へのアドヒアランス
介入前後のVAP発症頻度
・介入後早期よりVAP頻度は低下している
介入後1年半経過したころから約数まで低下.
-------------------------
VAPを減らすための10か条(すべてが必要かどうかはわかりませんが)をしっかりとやることでVAPの頻度は長期的に半分にまで減らせる可能性がある.
こういうのをほぼ国全体でやれるのが正直スゴイなぁと思う.
日本とは仕組み自体が違うのだろうけども.