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2017年5月11日木曜日

腹部のPseudohernia

中年の男性. 1ヶ月前からの右側腹部痛で受診.
腹部所見にて右側腹部が突出しているように見える.
(CT画像のスカウター, 冠状断を示す)


この所見はPseudoherniaと呼び, 腹壁筋を支配する運動神経の麻痺により生じる.
胸椎のRadiculopathy(多いのはTh10-12)や帯状疱疹後に認められる.

上記症例は胸椎領域の右椎間孔狭窄があり, Radiculopathyによるものと判断しました.

Radiculopathyに伴う症例報告やReviewは文献検索では引っかからず,
帯状疱疹後のPseudoherniaはいくつか文献があったので紹介.

NEJMの画像シリーズから
・帯状疱疹後4週間経過し皮疹が消退しかけたころに生じた腹壁の左右差.
・このように帯状疱疹の3-5%で運動麻痺を生じる
(N Engl J Med 2006;355:e1)

VZVによるPseudohernialiterature review
(PM R 2013;5:786-790)
・36例の症例報告の解析
・平均年齢は67.5, 男性例が28例と多い左右の偏りは無し.

出現のタイミング, 部位

・9割が皮疹後に麻痺が出現する
皮疹~麻痺までは1未満-3wk以上と様々
 中には麻痺のみで皮疹を認めないものもある.
部位はT10-12領域が多い

予後
完全に改善するのが64%
改善を認めないのは8%であった.
改善する場合, 1年以内に改善を認める.
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