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2012年11月21日水曜日

Daily interruption of sedation

鎮静を行う場合, 毎日決まった時間(例えば8時〜9時)に鎮静を中断し,
神経診察、人工呼吸器Weaningを行うことを "Daily interruption of sedation"と呼ぶ.
もしくはSAT(Spontaneous Awaking Test)と呼ぶ.

 その際呼吸器設定をA/C, SIMVからCPAPやPSのみ, T-tubeに変更し, 経過観察し,
 問題なければ抜管を施行する流れとなる.
 
 鎮静を中断し, そのままストレスがなければオフのまま. ストレスが強い場合は元の量の半量から開始する. ストレスとは頻脈, 血圧変化, 呼吸数変化, 焦燥感等で判断.

128名の人工呼吸器管理中 & 鎮静中の患者を, Intervention群(Daily interruption) vs Control群(必要時にSedationを中断)に割り付けたRCT. (NEJM 2000;342:1471-7)
結果は,
Outcome
Intervention
Control
P
人工呼吸管理期間(d)
4.9[2.5-8.6]
7.3[3.4-16.1]
0.004
ICU滞在期間(d)
6.4[3.9-12.0]
9.9[4.7-17.9]
0.02
Midazolam平均速度(mg/kg/hr)
0.032[0.02-0.05]
0.054[0.03-0.07]
0.06
Propofol平均速度(mg/kg/hr)
1.9[0.9-2.6]
1.4[0.9-2.4]
0.41



 呼吸器管理期間やICU滞在期間は有意に短縮される.

ICUで人工呼吸管理中の430名のRCT. (JAMA 2012;308:1985-1992)
Opioid and/or BenzodiazepineでLight sedationに維持する群(呼びかけで体動, 開眼する程度)
 vs. 上記+毎日鎮静offとし, 覚醒. 覚醒後ストレスが無い場合はそのまま鎮静はoffとし, 再開する場合は半量から開始.

●抜管のアセスメントは毎日以下をチェック. 
 覚醒, 吸引時に咳嗽あり, PaO2>60mmHg, Sat≥90%, FiO2 ≤0.4, PEEP≤10, RR≤35, 換気量≤15L/min, カテコラミン使用(-), 虚血性心疾患無いことを満たした状態で,

●アシストoffを1時間施行し, 以下を満たさなければ抜管. 
 RR≥35, Sat<90%, HR>140, ΔHR >20%, sBP<90, >180, 発汗, 不安出現.があれば中断.

結果は,

Daily interruption
Light sedationのみ

抜管までの期間(d)
7[4-13]
7[3-12]
HR 1.08[0.86-1.35]
ICU滞在期間(d)
10[5-17]
10[6-20]
MD -3.17[-6.89~0.55]
ICU死亡率
23.4%
24.9%
RR 0.94[0.67-1.32]
院内死亡率
29.6%
30.1%
RR 0.98[0.73-1.31]
ARDS
41.8%
37.3%
RR 1.12[0.88-1.42]
カテコラミン使用
56.8%
62.2%
RR 0.91[0.78-1.07]
腎透析
23.5%
17.7%
RR 1.33[0.91-1.94]
自己抜管
4.7%
5.8%
0.82[0.36-1.84]
体幹抑制
76.4%
79.4%
RR 0.96[0.87-1.07]
せん妄
53.3%
54.1%
RR 0.98[0.82-1.17]
再挿管(<48h)
5.6%
7.7%
RR 0.73[0.35-1.50]
気管切開
23.2%
26.3%
RR 0.88[0.63-1.23å]



両者で挿管期間, ICU滞在期間, 合併症, 予後に有意差は無かった.

現在SAT→SBT(spontaneous breathing test)の流れが一般的となっているが,
Light sedationに維持可能ならばそのままでアセスメントし, SBTに繋げるという手もあるということか。
問題はLight sedationに維持することが結構難しく, アメリカのICUは1ベット1人の看護師が付くが、日本ではそうはいかない。必然的にSedationの量が増加し、過鎮静となってしまうこともしばしばある。
そういう背景ではSATで毎日鎮静をリセットする方が合っているように思える。
増えすぎた鎮静剤も減らせるし。

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