(Ann Rheum Dis. 2023 Mar 23;ard-2022-223559. doi: 10.1136/ard-2022-223559.)
RITAZAREM: 再燃したAAV症例188例を対象としたRCT.
全例でRTX+GCにより寛解導入療法が行われ, 4ヶ月の時点で寛解を達成した症例を,
RTXによる維持療法群と, AZAによる維持群に割り付け, 比較したopen-label RCT.
・RTX群は1000mgを4ヶ月毎に投与.
IgG<300mg/dLでは投与を延期し, >300を満たした際に投与
・AZA群は2mg/kg/日を投与し, 24ヶ月後より減量.
AZAが継続困難な場合は腎機能良好群ではMTX, 不良群ではMMFを使用
・36ヶ月以上フォローし, 再燃率を比較した.
母集団: 割り付けられたのは170例
・PR3-ANCA陽性例が7割
・再燃は重症例が6割
アウトカム
・再燃リスクは有意にRTX維持療法群で低い: HR 0.41[0.27-0.61]
・寛解導入時のPSL量(1.0mg/kg vs 0.5mg/kg)や ANCAタイプでは特に再燃リスクに差は認めず.
・再燃時に重症例の方が再燃リスクは低い.
重大な合併症リスク
・両群で感染症の頻度はほぼ同等.
・低Igのリスク因子:
RTXとAZAでリスクは同等だが,
AZAは再燃時にさらに RTXやGC増量で治療されるため結果的に低下する.
・再燃時のPSLが高用量群では より低Igリスク
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AAVの寛解維持療法では, アザチオプリンよりもRTXの方が維持効果が良好という結果
ただし4ヶ月毎に1000mgとなかなかなスケジュール. コロナ禍ではどうか.