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2022年8月26日金曜日

腹水の細胞診. 適切な検体量は?

癌性腹膜炎を疑う患者や原因不明の腹水の精査で行う細胞診.

検体量はどの程度が適切か?


(Saudi J Gastroenterol. 2019 Sep-Oct;25(5):327-332.)

腹水貯留患者123例より腹水検体を採取

・検体量を10mL, 50mL, 以下50刻みで300mLに分けて,
 腹水中からの悪性細胞検出感度を比較.

・悪性腫瘍は93例


検体量別の感度, 特異度

・感度は200mL以上でプラトー. 150や100ml, 50, 10mlでは感度は低下する.

 
特異度は200ml以上では80%前後で一定.

 とりすぎると特異度が低下する傾向があるかもしれない.

・したがって, 腹水細胞診における検体量は200mLがベスト